伊丹市役所   サービスデザイン&資料デザイン研修

写真:コンセント社員側の研修の様子。複数のディスプレイを並べ、資料と参加者の様子を映しながら進行した。

市民サービスの質向上につながる
デザイン講座をオンラインで開催

兵庫県伊丹市では、社会経済情勢の動向や市民ニーズの多様化など、自治体を取り巻く変化に柔軟に対応する人材育成を目的とした取り組みの1つとして、職員研修を行っています。その一環として、サービスデザインとワードやパワーポイントを使用した資料デザイン研修のご依頼がありました。昨今の社会情勢から現地での開催が難しい中、オンラインで研修を行いました。

  • ドキュメント・スライド
  • トレーニング・研修
  • デザイン思考組織化支援

[ プロジェクトのポイント ]

  • 実例をもとに市民視点のサービスデザインへの理解を深める
  • Microsoft Officeを利用した資料デザインの基礎・実践方法をレクチャー
  • 配信方法を工夫したオンライン研修

プロジェクトの背景

行政サービス改革に対するアプローチとして、サービスデザインに対する期待や認知度は上がってきたものの、実践するに当たっての理解はまだまだ足りていない現状があります。そこで、研修の機会を設けてサービスデザインへの知識を深めたいというご要望がありました。また、市民へ行政サービスを伝達するためのツールとして各種資料を作成していますが、そのデザインの品質にも課題を感じていらっしゃいました。

問題解決までのアプローチ

研修には税徴収、自治会・市民協働、情報政策などに関わる事務職の方から消防吏員まで幅広く参加いただきました。

[研修1回目:サービスデザイン研修(3時間)]

1回目のサービスデザイン研修は、地方自治体にとってのサービスデザインとは何か?の前提から、市民中心の視点をもつことの重要性を説きました。情報の適切な「量」「タイミング」「語彙・難易度」を意識し、市民の理解度の高低、状況やバックグラウンドを考慮したサービスを提供するために必要な姿勢について、ワークシートに記入しながら理解を深めてもらう講座を行いました。さらに、「一貫性」「つながり」のあるサービスを実現するための部署・組織の連携について、さまざまな共創の事例を紹介し、実践へのヒントを提供しました。

写真1:研修1回目、コンセント社員側の研修の様子。
写真2:研修1回目、コンセント社員側の研修の様子。コンセント社員がマイクを使い説明を行っている。

[研修2回目:資料デザイン研修(3時間)]

2回目の資料デザイン研修は、構成、情報整理、デザインの三本立てで講座を行いました。まず何から作業を始めるべきか?のワークフローから、ストーリー設計ともいえる資料の構成を考えること。盛り込みがちになる情報を、最適な質と量に整理すること。伝えたいことをより引き立たせるためのデザインの基礎知識を、座学と実践を交えて紹介しました。

写真1:研修2回目、コンセント社員側の研修の様子。司会進行、講座の説明、資料の表示をそれぞれ分担して行った。
写真2:研修2回目、コンセント社員側の研修の様子。

クリエイティブのポイント

[サービスデザイン研修]

画像:研修で使用したワークシート。
画像:研修で使用したワークシート。
画像:研修で使用したワークシート。

まず受講者に日常業務を振り返っていただくことで、自分が普段どのような「顧客」に接し、どんな「サービス」を行っているかを考えていただきました。
次に顧客(=住民や普段仕事で接している人)に対する理解を深めるために、ペルソナをつくってみる簡易ワークを実施しました。
最後に講義全体のまとめとして、地方行政がサービスデザインに取り組む上で必要となってくるポイントを紹介しました。

[資料デザイン研修]ワーク

資料デザインの技術習得は、実例と実践が重要だと考えています。そこで、本講座では実例をもとにしたストーリー設計や情報整理の方法を紹介。パワーポイントの操作を講師が実演し、職員がイメージを持ちやすい形ですぐに業務に活かせるノウハウを提供しました。

画像1:研修で使用したワークシート。「STEP1 定番の起承転結フレーム(外部向き)」という見出しのページ。
画像2:研修で使用したワークシート。「起:興味・共感」から始まり、「承・転:理解・納得」へ進み「結:安心・信頼」へ繋げる流れが記載されている。

情報の受け手に届きやすい構成の型(カタ)を学び、それを実例に置き換えるとどうなるかを講師が検討し紹介しました。

画像:研修で使用したワークシート。実例として講師が整理した情報がまとめられている資料と、講師による手書きラフ。

ストーリー設計をもとに実際の情報をどう整理していくかを手書きのラフで描いてみます。いきなりアプリに向かわず、手書きで設計する重要性を説きました。

画像1:研修で使用したワークシート。「3 文字(フォント)でおさえてほしいこと」というタイトルで、資料のデザイン作成における書体の扱い方を紹介している。
画像2:研修で使用したワークシート。「5,6 実践」というタイトルで講師が作成したサンプルの資料が掲載されている。

デザイン編では色・文字・形のつくり方を実況で紹介。講座で紹介した知識を生かして、デザイナーがどうデザインしていくかのワークフローをお見せし、イメージをつかんでもらうようにしました。

ご担当者さまからの声

[サービスデザイン研修]アンケート抜粋

対応する相手の日常や思考のパターンについて思いをはせるということを仕事ではあまり行わないので、新しい気づきがありました。

[資料デザイン研修]アンケート抜粋

資料作成の肝となる部分が具体的でわかりやすく、特に例示を挙げてもらい、イチから完成までのプロセスを見せていただきながら教えていただいたことで、より実践的にイメージすることができた。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 伊丹市役所 様
公開日/発行日 2021/02/19

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