Interview / プロジェクト座談会

年齢や経験に関係なく、
挑戦し、成長し続けられる土壌がある

三菱電機 オンライン学習プログラム「デジタルマーケターキャンプ」を制作したメンバーが和気藹々と話している様子 三菱電機 オンライン学習プログラム「デジタルマーケターキャンプ」を制作したメンバーが和気藹々と話している様子

三菱電機 オンライン学習プログラム「デジタルマーケターキャンプ」

プロジェクトの背景

かねてよりウェブガバナンス整備などを進めている三菱電機株式会社 宣伝部 ウェブサイト統括センター様。2018年からは次のステップとして、デジタル人材を育成するための社内研修プログラムの開発が始まりました。コンセントではプログラムの構想に始まり、コンテンツ開発、プラットフォーム構築・運営までを支援。アフターコロナの時代にも適した、新たな価値の創出や競争力の強化のための人材育成をサポートしていきます。

三菱電機 オンライン学習プログラム「デジタルマーケターキャンプ」外部サイト

体制図

プロジェクトの体制図。クライアントの下に、コンセントメンバーから成るチームがある。クライアントの直下はアートディレクター、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー/サービスデザイナー兼任で、その下に運用支援チームとコンテンツ開発チームの2チームがある。運用支援チームは、ディレクター、デザイナー、エンジニアの3名で構成され、コンテンツ開発チームはディレクター、ディレクター/デザイナー兼任の2名で構成されている。今回のインタビュー参加者たちの役割は、アートディレクターが園木美貴子 2007年新卒入社、プロダクトマネージャー/サービスデザイナーが小橋真哉 2009年新卒入社、運用支援チームのディレクターが中安晶 2020年新卒入社、コンテンツ開発チームのディレクターが渡邉蒔 2017年新卒入社、ディレクター/デザイナーが長沼千夏 2019年新卒入社。 プロジェクトの体制図。クライアントの下に、コンセントメンバーから成るチームがある。クライアントの直下はアートディレクター、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー/サービスデザイナー兼任で、その下に運用支援チームとコンテンツ開発チームの2チームがある。運用支援チームは、ディレクター、デザイナー、エンジニアの3名で構成され、コンテンツ開発チームはディレクター、ディレクター/デザイナー兼任の2名で構成されている。今回のインタビュー参加者たちの役割は、アートディレクターが園木美貴子 2007年新卒入社、プロダクトマネージャー/サービスデザイナーが小橋真哉 2009年新卒入社、運用支援チームのディレクターが中安晶 2020年新卒入社、コンテンツ開発チームのディレクターが渡邉蒔 2017年新卒入社、ディレクター/デザイナーが長沼千夏 2019年新卒入社。

トライアンドエラーの中から、新しいものが生まれる

このプロジェクトは期間が長く、制作するものや関わる人が多いと思いますが、よりよいものづくりをする上で、大変だった点や難しかった点はありますか?

アイコン : 小橋

小橋

難しいことだらけだと思いますよ(笑)。2018年に構想が始まりましたが、具体的に何をつくるか内容が決まっていたわけではなくて、プロトタイピングしながら「つくっては壊す」を繰り返して、内容はどんどん変わっていきました。そんな中で、単純にタスクが振り分けられるというより、何をするか各自で考えて動くことが求められるプロジェクトだと思います。

アイコン : 渡邉

渡邉

私は、今は希望してコンテンツディレクターとしてコンテンツの企画・制作を担当していますが、進行管理を行ったり、実際にポータルサイトを構築したり、さまざまな役割を担ってきました。職種に関係なく、自分にできることがあればする、という感じでしたね。

アイコン : 園木

園木

皆でお互いにコミュニケーションをとって、それぞれの状況を把握しつつ、足りないところはサポートしながら進めていたように思います。

アイコン : 小橋

小橋

皆「私の役割ってなんだろう?」って、常に考えながら動いていると思います。僕自身、職種としてはプロジェクトマネージャーですが、集中してコンテンツをつくっていたときもありました。

アイコン : 渡邉

渡邉

そもそもディレクターの役割自体、多岐に渡りますよね。

アイコン : 長沼

長沼

私は、最初スピード感に驚きました。基本的に1週間ごとにクライアントとミーティングを行って提案と検討を重ねるのですが、これまで進めていたものが1回のミーティングで全く方向性が変わることも。よりよいものをつくるために、さまざまな方向から試行することは大事だと思いつつも、その一方で期限までに制作しなければいけないものもあって、目の前の仕事を必死にこなしていました。

アイコン : 園木

園木

スピード感をもって「カタチ」にしていくことと同じくらい、しっかり計画を立ててリードしていくことも重要ですよね。状況によってメンバーを補強したり、新たな職種のメンバーを加えたりして、さまざまな人と協力しながら進めていくことは困難もありましたが、その過程があったからこそ、よりよいアウトプットに近づけることができたと思います。

アイコン : 中安

中安

僕は、新入社員研修明けの2020年7月からこのプロジェクトに加わりました。データ分析を担っていますが、かなりプロジェクトが進んでからの参加になったので僕が気づいていない、もしくは知らない前提みたいなものがあって戸惑うことはありますね。そういうときは、その都度聞いて解決するようにしています。

アイコン : 小橋

小橋

そうだね。新たにメンバーが加わるときは丁寧にオリエンをするようにしているけれど、そこにいたるまでの文脈も一から説明するのは難しいし、聞いている方も理解しきれないと思います。新入社員の場合はプロジェクトを通して先輩社員から業務についての知識、技術を学んでいく側面もあるので、基本、業務を指導するチューターと一緒に動いてもらっています。中安君にはチューターとして園木さんがついているけれど、普段はどんなやりとりをしているの?

アイコン : 中安

中安

週に1回のオンラインミーティングで働き方や疑問を共有しています。そこで質問したり、確認したりすることでもプロジェクトへの理解が深まっていきましたね。

アイコン : 園木

園木

デザイナーの私が、サービスデザイナーを目指している中安君の指導係として適任か心配な部分もありました。でも、このプロジェクトは職域を越えて対応することも多いし、他の先輩も見てくれているので、さまざまな観点から学んでくれるといいなと思っています。私も制作過程で違う視点で意見をもらったりして頼りにしています(笑)。

アイコン : 小橋

小橋

事業開発や組織開発のプロジェクトでは、アウトプットの形が明確に決まっていません。目指すべき成果に向けてユーザー体験を設計する中で、アウトプットの要件が変化していくため、メンバーにも自律的に考えながら柔軟に動くことが求められます。
なので、プロジェクトを設計したときから現在に至るまで、全員がそれぞれのミッションと責任をもちながら臨機応変に対応できる環境をつくることが、このプロジェクトにおける僕の最大の役割だと思っています。

プロジェクトメンバーが話している様子

相手のことを第一に考える

このプロジェクトで工夫したことや挑戦したことなどがあれば教えてください。

アイコン : 渡邉

渡邉

クライアントに対しても、外部パートナーに対しても、まだ形になっていないものを説明することが多くありました。そのため資料をつくったり、実際にデモをお見せしたり、理解していただくためにどう説明したらわかりやすいか、すごく考えるようになりました。

アイコン : 長沼

長沼

渡邉さんを見て、私もこうやって準備したらいいんだと思って真似していました。自分が説明するための準備はしていたのですが、それで理解していただけるかはまた別なので、何も知らないクライアントが見たときにどんな情報があったら理解してもらえるかを考えるようになりました。どんな質問にもなるべくその場で答えられるよう、しっかり準備するように心がけています。

アイコン : 中安

中安

そうですね。僕もクライアントにとって必要なデータは何かをすごく考えました。最初はさまざまなデータが蓄積されているものの、そこから何を導き出すかは決まっていませんでした。何をどのように抽出すればクライアントにとって有益な情報になるのかを考えることで、質の高い改善のための分析と提案ができるようになったと思います。

アイコン : 園木

園木

今回は学習動画の制作をしたり、ポータルサイトをつくったりと、さまざまなアウトプットを制作しましたが、このような経験は私にとって初めてと言っていいくらい挑戦の連続でした。
その中であらためて大事だなと思ったのは、使う人のことを考えるということ。当たり前のことなのですが、このプログラムをどんなふうに活用してもらえるのか、どのような内容・クリエイティブであれば理解が進み、業務に役立ててもらえるのか、相手の目線に立って体験をとことん考えていました。
さらに今回は、実際に使った人のフィードバックを受けながら改善し続けるプロジェクト。この過程から学ぶことは多かったし、他のプロジェクトにも活かせると思っています。

アイコン : 小橋

小橋

ウェブ担当者向けの包括的な社内教育プログラムというのは、コンセントとしても、一般的にもあまり前例がなかったので、進め方自体も試行錯誤しながらでした。何をつくるかも重要ですが、形に落とし込むまでをどう進めるか、方法についてしっかり議論を重ねられたのがよかったと思っています。結果的に、動画や実践的なワークシート、ポータルサイトなどいろいろなアウトプットが生まれました。エディトリアルやウェブ制作、UXデザインなど、コンセントが得意としてきた領域の知識を総動員してつくることができたのは、コンセントの新たな財産になったんじゃないかなと思います。

PCの画面に成果物である動画が映っている様子

学びを力に変えて、信頼に繋げる

このプロジェクトを通して得た学びを、今後にどう活かしていきたいですか?

アイコン : 長沼

長沼

新人のうちは何事も勉強と全てを引き受けていましたが、そのせいでいっぱいいっぱいになってしまい、タスクが回らなくなってしまうことでチームや周囲の人に迷惑をかけることになりかねないと気づきました。それからは優先順位をつけたり、メンバーにタスクの分担の相談をしたり、仕事を整理しながら進められるようになりました。今後も意識して進めていきたいです。

アイコン : 中安

中安

僕はこのプロジェクトが入社後初めての仕事なので、全てが学びみたいなところはありますが、チームで働くことの意味が少しずつわかってきたように思います。自分1人で完結できることはないので、スムーズかつ気持ちよく進められるように心がけていきたいです。

アイコン : 渡邉

渡邉

必要なことを自分で判断して早めに動くというのは、このプロジェクトを通して叩き込まれました。ほかのプロジェクトでも同じようにしていたら、感謝されることが増えましたね。

アイコン : 中安

中安

クライアントの方からアイデアを積極的に出していただくことも多い中、こちらからの提案にもしっかりとした根拠がないと納得してもらえないという緊張感は常にもちながら仕事にあたっています。

アイコン : 園木

園木

中安君が言っているように、私もデザインの根拠を明確にすることの大切さを痛感しましたね。社内向けのプログラム開発でユーザーがクライアント企業の社員だということもあり、達成したい目標がある中で、なぜこのデザインなのか、どうしてそう考えたのか、デザインに至るまでのプロセスをしっかり説明することで信頼度も上がっていくように思います。

アイコン : 長沼

長沼

まだ緊張してしまうこともありますが、自分の担当分は責任をもってクライアントに説明していたので、自信がついてきたかなと思います。他のプロジェクトでクライアントを前に発表したり説明したりする際も、このプロジェクトを経験したことで、落ち着いて話せるようになってきました。

アイコン : 小橋

小橋

緊張してたの? 全然そういうふうに見えないよ。

アイコン : 渡邉

渡邉

私も、ちゃんと説明できてるなって思っていました(笑)。

アイコン : 長沼

長沼

以前緊張して声が小さくなっていたのか、先輩に「暗いよ!」って突っ込まれたことがあります(笑)。

アイコン : 小橋

小橋

キャリアに関係なく、みんな自分で伝えることに果敢にチャレンジしていて、よくがんばっているなと感じますね。これはコンセントの特徴だと思うのですが、クライアントとの関係性がフラットだからこそできること。単なる発注元と受注先というマインドセットだと、要望を聞き過ぎたり、ミスを恐れて守りに入ってしまったりして、よいコミュニケーションは生まれません。クライアントが育ててくれているというか、受け入れてあたたかく見守ってくれているから、若手でも、経験がなくても任せることができるというのはありますね。その方が試行錯誤しやすいし、失敗を通して成長できる。そういう環境がコンセントにはあると思います。

メンバーの集合写真:園木、中安、長沼、渡邉、小橋