本事業は、あるべき未来を構想し事業課題を創造的に解決する「高度デザイン人材」の重要性の高まりを受けて、企業や教育機関での高度デザイン人材育成・輩出の促進を目的として開始されたものです。
高度デザイン人材の育成についてはこれまでも、経済産業省「第4次産業革命クリエイティブ研究会報告書」、内閣府クールジャパン人材育成検討会「最終取りまとめ」、経済産業省・特許庁『「デザイン経営」宣言』等でその必要性が謳われてきましたが、一方で、積極的な育成への取り組みが不足していることも指摘されていました。
今回の事業では、企業や教育機関が高度デザイン人材を育成する仕組みや環境をつくる際の手引きとして活用できるガイドラインを作成し広く普及していくことで、人材育成の取り組みを促進するものです。国内外の先進的な取り組みの調査や分析、有識者へのヒアリング調査等を行った上で、高度デザイン人材の具体像や必要なマインドやスキル、人材育成に必要なカリキュラム等をガイドラインとしてまとめていきます。
「高度デザイン人材育成研究会」は、その人材が求められる領域が多様になることが想定されることから、企業、大学等の教育機関、デザインエージェンシー等において広く高度デザイン人材育成に関する知見を有する有識者8名を委員として、議論・検討を重ねていくためのものです。今回資料が公開された2018年11月16日実施の第1回会議では、高度デザイン人材像の類型についての討議やカリキュラム検討に向けた調査対象・方法についての議論を行いました。
ガイドラインの発行は2019年を予定しており、多くの企業や教育機関での活用につながる普及啓発を行いながら、高度デザイン人材の育成促進とそれにともなう産業競争力の強化が目指されています。
第1回 高度デザイン人材育成研究会 開催資料
「高度デザイン人材育成研究会」委員(敬称略。50音順)
岩佐 浩徳(株式会社リクルートコミュニケーションズ 専門役員)
上田 義弘(富士通デザイン株式会社 代表取締役社長)
江渡 浩一郎(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員)
田村 大(株式会社リ・パブリック 共同代表)
長谷川 敦士(株式会社コンセント 代表取締役社長)※座長
丸山 幸伸(株式会社日立製作所 研究開発グループ 東京社会イノベーション協創センタ 主管デザイナー)
山崎 和彦(学校法人千葉工業大学 教授)
鷲田 祐一(国立大学法人一橋大学 教授)