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サービスデザインに関する先端研究の論文編纂書籍を翻訳

書籍『デザイニング・フォー・サービス』刊行のお知らせ

クラウドファンディングにより翻訳出版が実現

コンセントのシニアサービスデザイナーの赤羽太郎が監訳、サービスデザイナーの小山田那由他がブックデザインを担当した書籍『デザイニング・フォー・サービス “デザイン行為”を再定義する16の課題と未来への提言』が、株式会社サウザンブックス社より2019年4月に刊行されました。

本書は、赤羽が発起人となり、サウザンブックス社が展開するクラウドファンディングの翻訳出版プロジェクトとしてスタートし、約330人の支援者を得てプロジェクト達成したものです。

原書『Designing for Service』は、サービスデザインに関する最先端の研究を行っているイギリスのワーキンググループ「Service Design Research UK」による論文を編纂した書籍です。サービスデザインをさらに発展させる批評的な議論のための問題提起を目指し、サービスデザインの実践やデザイナーが直面する課題、現代のデジタル技術によって開かれる新しいデザインの展望等のテーマが考察されています。

サービスデザインは日本においても年々注目度が高まりさまざまな企業や行政で取り組みがみられるものの、言葉の壁といった背景から最新事例の研究に触れる機会が少ないのが現状です。そうした中、最新事例の紹介にとどまらず、サービスデザインという領域自体の定義を問い直し、今日的課題を明らかにしながら新たなフロンティアへの拡張を目指した本書は、課題に直面しベストプラクティスを知りたいと常に考えているサービスデザイン実践者にとって、道を照らしさらにその先を展望させる1冊となる。そうした考えが、赤羽が発起人となり本書の翻訳出版プロジェクトを立ち上げた背景にあります。

本書の構成

  1. 1.「サービスのためのデザイン行為」の今日の情勢
    サービスのためのデザイン行為の多様な実践と進化を紹介
  2. 2.サービスのためのデザイン行為に関する現代的言説とその影響
    多様な学問領域からの影響と主要な概念に触れ、それらの言説がサービスデザインの領域の発展にどう影響してきたかの論を展開
  3. 3.公共・社会領域におけるサービスのデザイン行為
    サービスデザインの核となる領域により深く触れ、公共・社会領域に関連するイノベーションの取り組みを紹介
  4. 4.移行経済・新興市場におけるサービスのデザイン行為
    サービスデザインにとって新奇かつ論争の的となっている領域、新たなテクノロジーを用いた新興産業のコンテクストや共創的な社会活動を紹介

《書籍情報》

『デザイニング・フォー・サービス “デザイン行為”を再定義する16の課題と未来への提言』

書影
  • ■著者:ダニエラ・サンジョルジ、アリソン・プレンディヴィル
  • ■監訳:赤羽太郎
  • ■翻訳:五十嵐佳奈、山崎真湖人、玉田桃子
  • ■ブックデザイン:小山田那由他
  • ■仕様:並製本/258ページ
  • ■出版社:株式会社サウザンブックス社
  • ■ISBN:978-4-909125-07-1
  • ■発行年:2019年4月
  • ■定価:紙製本(ソフトカバー) 5,300円+税
    電子書籍 3,000円+税

『デザイニング・フォー・サービス “デザイン行為”を再定義する16の課題と未来への提言』のご購入(株式会社サウザンブックス社のオフィシャルサイトへリンクします)

発起人・監訳者プロフィール

赤羽 太郎(Taro Akabane)

株式会社コンセント サービスデザインチーム責任者/シニアサービスデザイナー

赤羽太郎のプロフィール写真

国際基督教大学人文科学科卒。
コンセントにおけるサービスデザインチームの立ち上げを行い、顧客視点での新規サービス事業開発や体験デザイン、またそれを生み出す組織やプロセスを作るデザイン活動に従事し、プロジェクトリードを務める。また、サービスデザインの普及啓蒙を目指す国際組織Service Design Networkの日本事務局運営者で、2019年にはGlobal Chapter Teamのメンバーに就任。
UXやサービスデザイン関連セミナー登壇や国内外でのService Design Networkの活動のほか、NPO法人 人間中心設計推進機構(HCD-net)のUX関連書籍の翻訳チームに参加しており、共訳書に『サービスデザイン ユーザーエクスペリエンスから事業戦略をデザインする』『SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン』(ともに丸善出版)など。HCD-net認定 人間中心設計専門家。

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