コンセントのデザイナーの峯村瑠一が多摩美術大学美術学部生産デザイン学科在籍時代に制作したアートプロダクト「INTERACTIVE PRODUCTS “Uz-drawing”」が、2024年度グッドデザイン・ニューホープ賞にて入選しました。
「グッドデザイン・ニューホープ賞」は、将来のデザイン分野の発展を担う新しい世代の活動を支援することを目的に、公益財団法人日本デザイン振興会が主催するデザイン賞です。大学や専門学校の学生や新卒社会人による優れたデザインが選ばれ、受賞者には研修や共創機会が提供されます。2024年度は応募総数606点の中から、94点が受賞しました。
![アートプロダクト「INTERACTIVE PRODUCTS “Uz-drawing”」の作品写真](/wp-content/uploads/2024/12/newhope_gmark_uz_drawing_01.jpg)
コンセントの峯村が制作した「INTERACTIVE PRODUCTS “Uz-drawing”」は、“渦巻き”構造を活用したインタラクティブなアートプロダクトです。ユーザーは砂に指で絵を描くように、直接作品に触れ色や形を変化させることで自己の感覚と対話するような体験を楽しむことができます。壁に掛ける、平置きするなど、インテリアとして自由に設置できる設計です。
峯村は、「現代の消費者は、ライフスタイルや価値観に合わせてカスタマイズできたり、自分らしさを表現したりする手段として製品を求める傾向が強まっている」と考察。ユーザーとのインタラクションを深め、感覚的な体験や内面的な価値を引き出すことができるこの作品で、ユーザーとモノとの関係性を再定義し、インタラクションの重要性を示唆しています。
制作は、既にある道具や素材を組み合わせてつくるというブリコラージュ的プロセスを踏んでいます。身近なロール紙や紙テープを観察するなかで、巻き構造の“可変性”がユーザーとの“インタラクティブ”な関係を築く可能性を見出した峯村は、この作品に既製品の紙テープを採用し、着色などの加工をあえてせず紙の柔らかさや発色の良さをそのまま生かしました。
![峯村瑠一のプロフィール画像](/wp-content/uploads/2024/11/newhope_gmark_-uz_drawing_01.jpg)
受賞者コメント
この度の受賞を心より嬉しく思います。多くのモノが溢れる現代において、どのようにモノと共生し、ユーザーに感動的な体験や新たなコミュニケーションを生み出すかを模索してきました。その試行錯誤の成果をひとつの形として提案できたことに感謝しています。この作品は、正に先人の知恵と努力あってのものであり、そして私自身も素材と向き合い、そのプロセスを楽しみながら取り組んだ結果として生まれたものだと実感しています。今後も創作を通じて価値を届けたいと思います。
(株式会社コンセント デザイナー 峯村瑠一)