社員インタビュー

人の心を動かすデザインが、
結果的にビジネスに貢献すると
思うんです

高橋裕子(たかはし・ゆうこ)
アートディレクター

京都工芸繊維大学大学院修了。2004年に新卒でコンセントに入社。現在は主に雑誌『オレンジページ』のアートディレクションを担当。特技は金魚すくい。

デザイナーって、何がおもしろい?

高橋さんの経歴を教えてください。

学生時代はグラフィックデザインを勉強していました。
就職活動は広告系の企業を中心に受けていましたが、ずっと本が好きだったので、出版関係の仕事にも興味をもっていて、コンセントに出会いました。もともとデザインを主とする会社で働きたかったこともあり、雑誌や書籍のデザインはやってみたい領域だったので入社を決めました。

入社後の取り組みについて教えてください。

まずはデザイナーとして紙媒体の制作をいくつか担当しましたが、なかなかデザインに手応えを感じられませんでした。「パソコンの上だけのレイアウト作業」という域を自分がまだ超えられていなくて、デザイナーとしての存在意義を見出せなかったんです。

その後、カタログ制作のチームに入りました。そこで、「どのような“絵”をつくりたいのか」という目標がまずあって、それを実現するために撮影をして、最後に自分で形に落とし込むというデザインの一連の流れを経験できたときに「デザイナーっておもしろい!」と初めて醍醐味のようなものを感じましたね。

いつ頃からアートディレクターに?

初めてアートディレクターとしてプロジェクトを担当したのは入社4年目です。ただ、当時は試行錯誤の連続でした。
それでもチャンスをどんどん与えてくれる環境のおかげで、ある小冊子のプロジェクトでは誌面のデザインだけはでなく、企画・取材から携わるなど、新しいことに挑戦することができました。

「つくるものにどのような目的があり、何が適したコンテンツで、どういう“絵”をつくればいいのか」とデザインの根本的な部分をきちんと考える必要性に目覚め、自分でできることの領域が広がり始めたのはこの頃ですね。

今となってはその頃の自分がアートディレクターと名乗るのは早かったかもしれないと思う気持ちもありますが、その経験はとても糧になっていますし、チャレンジさせてもらえたのはありがたかったです。

フラットな意見交換がよりよいデザインにつながる

現在はどのようなプロジェクトを担当していますか?

雑誌『オレンジページ』のアートディレクションがメインです。誌面リニューアルから携わらせていただき、5年になります。

それまでに経験したプロジェクトと異なることはありますか?

ボリュームの少ない媒体だと少人数で制作することも多いのですが、『オレンジページ』のデザインチームは7名で、比較的大所帯です。
メンバーが多いと、当然それぞれが違うことを考えています。だから、自分が想像しなかった考えを経たデザインが上がってきて、いい意味で驚くことも多いですね。チームで仕事をするようになってから、自分と違うことを素直に「おもしろいな」と感じるようになりました。

反対にチームとして動くことでの苦労はありますか?

「私の思っていることがメンバーにうまく伝わらない」「メンバーが言っていることを私が上手く理解できない」といったことはやっぱり起こりますね。

ただ、コンセントってあまり上下関係に厳しくないんですよ。アートディレクターだから意見をすべて押し通すような空気もなく、フランクに話し合うのが普通なんです。何か違和感を感じたときには、それをごまかすことなく、距離を詰めて話すようにしています。

同じ媒体のアートディレクションを5年間やり続けると飽きてきたりはしないのでしょうか?

この5年はあっという間でした。不思議と飽きは感じませんが新鮮なアウトプットをつくりつづけるのはやはり大変ですね。

でもたとえ同じテーマであっても、そのときのトレンドだったり企画の切り口だったりで見せ方って全く変わるんです。クライアントとも率直な意見を交わし合いながら、おもしろい雑誌をつくろうと、試行錯誤しています。

『オレンジページ』以外のディレクションを担当することももちろんできますし、実際にいくつか経験しています。

コンセントはマネージャーやリーダーとの距離が近く、デザイナー一人ひとりの意思を尊重してくれる文化があると感じています。やりたい理由に筋が通っていて、きちんと責任をもつ覚悟があれば、やりたいことをやらせてもらえる環境です。

紙やWebといった媒体に捉われることなくチャレンジする機会があるのがコンセントの魅力。私自身も、いろいろな分野の仕事に取り組む中で、デザインの世界が広がっていくおもしろさを感じています。

「気持ちが動く」デザインをつくる

日頃意識していることはありますか?

「誰に、何を、どのように伝えるのか」の3点はずっと意識していますね。

やりがいを感じるのはどのようなときですか?

アウトプットで誰かの気持ちが動いた瞬間です。

デザインは、それを受け取るエンドユーザーのために行うものです。編集者やクライアントのために行うものではありませんが、クライアントにつくることへの喜びや楽しさを感じてもらいモチベーションを高めてもらえれば、その先にいるエンドユーザーにも同じことが伝わると私は考えています。

どのプロジェクトにもたとえば「売れ行きを増やしたい」「読者層を広げたい」といったクライアントのビジネス上の課題は必ず存在します。その課題を解決するための施策を考えることが、私の制作のベースにあります。

同時に、アウトプットによってそれを手にした人の気持ちが動いて何か影響を与えられないとあまり意味がないという感覚があるんです。
一時の流行で終わらない、人の気持ちを動かすデザインを提供することこそが、結果的にビジネスに貢献するのだと私は考えています。