社員インタビュー

デザイナーにこそ、
組織の中に留まらない広い視野が
必要だと思っています

山口陽一郎(やまぐち・よういちろう)
アートディレクター

武蔵野美術大学造形学部卒。映像制作会社を経て、2011年に入社。現在は主にWeb制作プロジェクトの提案からデザインまでを担当。音楽が好き。

「理念」に掻き立てられた秘めた情熱

山口さんの経歴を教えてください。

大学を卒業した後、映像制作の会社で3年間、合成や編集といった仕事に携わっていました。その後、2011年にコンセントへ入社しています。

なぜ転職を?

前職での仕事は、かなり「職人的」だったんですね。制作の最後の工程を担当することがメインなので、とにかく「形にすること」が全てなんです。

だから、自分が携わっているアウトプットを求めているクライアントが何を考えているのか知ることができず、つくったものへの反応も見えにくい部分があり、はがゆさを感じていました。クライアントとのコミュニケーションが直接とれ、長いスパンでお付き合いのできる仕事をしたかったんです。

コンセントを選んだのはなぜですか?

会社の理念に共感したからです。当時の私には「日常にある課題を解決することで、なにか世の中の役に立てないかな」という想いがあったんですね。
コンセントの理念を読んだときに、「クライアントの課題をデザインで解決する」ことをとても大切にしていると感じたんです。そこに情熱が掻き立てられました。

また、採用の面接でも共感できる点がありました。
デザイナーといえば常に自分の感覚を信じ、直感をもって世の中に訴えかけるアーティステックな職種だというイメージをもつ人も多いと思いますが、私は「アウトプットとして何が最善か」に対してときに回り道しながら、試行錯誤を重ねて形づくっていくタイプです。
その姿勢は見方によっては「真面目すぎる」ようにも見えると思うのですが、コンセントはそれを歓迎してくれました。それを素直にありがたいと思ったんです。

「弟子」からアートディレクターへ

デザイナーとしては未経験での入社になるんですね。仕事にはどのように取り組んだのですか?

アートディレクターに「ベタ付き」で経験を積みました。
一緒にバナーをつくって、ページをデザインして、というところから始めて、クライアントへのヒアリングにも同行しながら、目的や課題を整理して提案内容を考え、資料をつくり提案にも同行して、と徐々に携わる業務の範囲を広げながら、一つひとつの仕事を師匠と弟子のように教えてもらいましたね。

実際にコンセントでそのように働いてみていかがでしたか?

毎日がとても楽しいと感じました。

入社して1ヶ月も経たないうちに、クライアントに直接デザインを提案できたプロジェクトはよく覚えています。クライアントが何を考えているのかを直接聞くことができるのは、それまでには得ることができなかった経験で、とても刺激的でした。

未経験ということに不安はありませんでしたか?

もちろん、不安はありました。
ただ、「できなくて当たり前」だと思っていたので、落ち込むようなことはありませんでしたね。まっさらな気持ちで取り組んでいたので、「目立ってやる!」と自分本位になるのではなく、本来の目的を見失わずにデザインを考えていくことができました。それに、スキルや考え方で足りない部分は、きちんとフォローをしてもらえました。

デザイナーとしてのインプットはどのように行っていますか?

身近なところだと、興味のある分野の情報を発信しているサイトは大量にブックマークしているので、まず朝のメールと同時にチェックしています。

それに、組織としても学ぶ環境は整っています。チーム内のチャットで情報がガンガン飛んできますし、社内メンバーが講師となってナレッジの共有を行う「コンセントデザインスクール」や自発的に開催する各種の共有会にも参加しています。

他に、社外のイベントへ行くことも多いです。デザイン系のカンファレンスやワークショップでは他の会社の方とも交流できて興味や視野も広がりますしね。

入社6年目の現在はアートディレクターとしての業務が全てですか?

いえ、アートディレクターの立場とデザイナーの立場を、意図的に両方こなしています。
自分の手を実際に動かさないとわからないことは多く、何より手を動かすのは楽しいので。「こういう目的のために、こういうことが必要で、こうすれば効果があると思う」といったように、自分の考えや意見をはっきりと伝えれば、やり方はわりと柔軟に認めてもらえる環境なんです。

客観視できる広い視界が、良いデザインを生む

クライアントとの対話で意識していることはありますか?

根本にあるニーズや課題をきちんと汲み取ることですね。対話をする中で、クライアントのもやっとした悩みを言語化して、見える化していくわけです。

「課題を発見して解決すること」が目的なので、対話をしてさまざまな視点から解決策を考えた結果、クライアントが最初につくりたいと言っていたものと異なるアウトプットを提案することもありますし、「この課題の解決方法はデザインではなく、システム的な要件ですね」という結論にたどり着き、デザインが関与しない仕事になることもあります。

デザイナーとしてアウトプットにはもちろん強いこだわりがありますが、クライアントのニーズにフィットするのであれば「方法」や「形」には固執しません。

現在は組織のチームリーダーという立場でもありますよね。

ここしばらく、組織を強くすることをおもしろいと感じていて、意識的に取り組んでいます。

私たちの強みは「プロセスを大切にする」点にあると思っています。
プロセスに注力するということは、アウトプットや結果がどうでもいいということではありません。制作の一連の流れを1人の天才に属人化させないこと、すなわちチームで標準化することは、組織としていつでも高品質なアウトプットができるということに繋がります。
働き方改革という言葉もよく聞きますが、その点においてもプロセスを標準化していくことには意味があると思っています。それがある程度実現できれば、組織が特定の誰かに頼りきりになるのを防ぐことができるかなと。

そういった組織でのベース強化を行いつつ、「つくるのが好き」という各人の情熱を消さずに保てる組織にしたいといつも考えています。

デザイナーはコンセントの中だけで視界を閉じていてはいけないと思います。積極的に社外に出て、外側からの視点を常にもって、自分や組織を客観視し続けて欲しいんです。
それが結果的に、自社のアウトプットの品質を向上させることにつながると思います。