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「誰も置き去りにしない」世界観をコミュニケーションツールで体現

コンセントが支援した、文部科学省「読書バリアフリー法」啓発用リーフレットが公開

コンセントが制作を支援した、文部科学省さま(以下、文部科学省)による「読書バリアフリー法」についての理解を促進するためのリーフレットが2021年3月31日に公開されました。

公開先ウェブサイト
誰もが読書をできる社会を目指して~読書のカタチを選べる「読書バリアフリー法」~(啓発用リーフレット)|文部科学省
誰もが読書をできる社会を目指した、文部科学省「読書バリアフリー法」の理解促進リーフレットの画像。

“誰もが読書をできる社会の実現”という「読書バリアフリー法」の世界観を体現

「読書バリアフリー法」は、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進することにより、障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現に寄与することを目的に、2019年6月28日に施行された法律です。

今回、文部科学省ウェブサイトにて公開されたリーフレットは、この「読書バリアフリー法」が目指す社会の考え方やその具体的な内容についての認知を広めていくためのものです。“誰もが読書をできる社会の実現”という「読書バリアフリー法」が目指す世界観を、本リーフレット自体でも体現できるように、制作・デザインにおいて大きく下記3つの特徴があります。


世界観の体現に向けた3つの特徴
  1. 1.紙では読むことのできない人に向け、アクセシブルPDF版を作成
  2. 2.視覚障害者や色覚特性をもつ方、ディスレクシア、晴眼者の方等、さまざまな人にとってわかりやすいデザイン
  3. 3.在住外国人等の言語的マイノリティ対応(「やさしい日本語」を参考にした文章)

特徴1:紙では読むことのできない人に向け、アクセシブルPDF版を作成

視覚障害者の方が音声読み上げソフト(スクリーンリーダー)を使ってリーフレットの情報を取得できるように、アクセシビリティに対応したPDF版を作成しウェブサイト上で公開。

特徴2:視覚障害者や色覚特性をもつ方、ディスレクシア、晴眼者の方等、さまざまな人にとってわかりやすいデザイン

[色遣い]NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット」(※1)を参考にした、色覚特性の方にも比較的見分けやすい配色や、白抜き文字は Webアクセシビリティガイドライン(※2)の基準値を参考としたコントラストにする等、色覚多様性に配慮したカラーマネジメントを実施。

※1 カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット
※2 Webアクセシビリティガイドライン

[文字]多くの人にとって読みやすさの向上となることと誤読防止に配慮されたUDフォント(ユニバーサルデザインフォント)を採用。国立研究開発法人 産業技術総合研究所のチェックツール(※3)を活用し、できるだけ読みやすい文字サイズとなるように考慮しながら、伝えたい情報量とのバランスを図る。

※3 国立研究開発法人産業技術総合研究所のチェックツール

[イラスト]ダイバーシティやインクルージョンの考えを背景に、イラストの人物には人種・性別・年齢のばらつきをもたせたり、性と洋服の色のイメージを固定しない等、留意。障害のない人にとっての直感的な理解をサポートするためのイラストを使用すると同時に、視覚情報だけに頼りすぎないよう、説明するべき情報は文章で表現。

特徴3:在住外国人等の言語的マイノリティ対応(「やさしい日本語」を参考にした文章)

日本に住んでいる外国人の方をはじめ、日本語が母国語ではない人にとってもわかりやすくなるよう「やさしい日本語」(※4)の考え方を参考にしています。

※4 法務省 出入国在留管理庁「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」

当たり前の社会の実現に向けて

コンセントでは創業以来50年にわたり、さまざまな企業等組織の広報 / マーケティングコミュニケーションツールやサービス自体の「伝えることのデザイン」「わかりやすさのデザイン」に取り組んできました。色や書体の選び方、文章の書き方などの工夫が、多くの人にとっての読みやすさ・わかりやすさの向上につながります。

アクセシビリティ向上やインクルーシブデザインの取り組みは、 “特別なこと”のように捉えられてしまうことがまだ少なくありません。さまざまな企業等組織の方々と一緒に、こうした取り組みが “当たり前のこと” になる社会を目指していきたいと思っています。

[ 本リリースに関するお問い合わせ先 ]

株式会社コンセント
Marketing group:岩楯ユカ、石野博一
E-mail:mktg@concentinc.jp

[ 株式会社コンセントについて ]

株式会社コンセントは、「デザインで社会をひらき、デザイン自体の可能性もひらいていく」をミッションに、企業と伴走し活動を支える日本最大規模のデザイン会社です。1971年の創業以来培ってきた、エディトリアルデザイン、情報アーキテクチャ、ユーザー体験デザイン、サービスデザインなどのデザイン領域の専門的知見やアプローチと、多数在籍するHCD-Net認定専門家の知見を活かした人間中心設計(HCD)プロセスを活用し、企業や行政・教育機関などの組織を対象に、事業開発や組織デザイン支援、デザイン経営推進支援、広報やマーケティング、ブランディングにおける組織コミュニケーションやクリエイティブ開発などを行っています。

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