三菱電機統合デザイン研究所   組織におけるカスタマージャーニーマップの実務活用支援

本プロジェクトの成果物「カスタマージャーニーマップ活用法」ガイドブックの表紙と中面の一部

CJMを「つくって終わり」にしない
組織での継続的な活用方法を身に付ける

三菱電機株式会社 統合デザイン研究所様(以下、三菱電機ID研)は、社内におけるさまざまな課題解決や製品・サービス開発にデザインアプローチを活用しています。三菱電機ID研がアプリ開発チームのために企画した、カスタマージャーニーマップ(以下、CJM)を実務に活用・定着させる取り組みをコンセントが支援しました。

CJMや顧客体験設計への理解を深めるワークショップの実施や、参加者以外も知識を身に付けられるガイドブック制作を通じて、CJM活用が組織に浸透するための基盤をつくりました。

  • ドキュメント・スライド
  • トレーニング・研修
  • デザイン思考組織化支援
  • デジタルプロダクト開発支援

[ プロジェクトのポイント ]

  • CJMの初学者から実践者まで、幅広い層が体系的に学べるワークショップを設計
  • ワークショップ参加者以外にも知識を共有できるよう、実務活用に役立つガイドブックを制作
  • 短期間でプロジェクトを完遂するための進行計画

プロジェクトの背景

三菱電機は家電統合スマートフォンアプリ「MyMU(マイエムユー)」を開発、提供しています。しかし、開発チームには「CJMを作成したものの、開発にうまく活用できていない」「組織で継続的に活用されていない」といった課題があり、開発チームからの要望を受けて、三菱電機ID研とコンセントによる課題解決プロジェクトが始動しました。

課題の背景には「CJMをつくること」自体が目的化してしまい、その後の意思決定や改善活動に生かされていない状況がありました。そのため、CJMをアプリ運用・改善に継続的に役立てる「カスタマージャーニーマネジメント(以下、CJMM)」の考え方を開発チームに浸透させることをプロジェクトのゴールに設定しました。

問題解決までのアプローチ

約1.5カ月間というプロジェクト期間の中で、「アプリの運用・改善にCJMを活用できる状態を築く」ことを目指して、1dayワークショップの実施と、CJMの作成から活用までを支援するガイドブック制作を行いました。

1dayワークショップ

ワークショップは、顧客理解のためにCJMをつくるだけでなく、「アプリを継続的に改善・運用し、事業成果へとつなげる」ためのCJMMの考え方と実践方法を学べるプログラムとして設計しました。

ワークショップ冒頭の講義では「CJMとは何か」という基礎理解からスタートし、CJMをつくって終わりにしないための方法や、CJMを実務や経営レベルで活用するための視点について解説しました。

三菱電機統合デザイン研究所のオフィスで、コンセントメンバーが10人程度の受講者に対してCJMの基礎について講義している様子

講義の終了後、家電購入における顧客体験全体を俯瞰するワークを実施。顧客にとってのアプリの位置付けや、どの体験がビジネス課題と強く結び付いているか、どの体験を優先的に改善すべきかについての検討を行い、CJMの形にまとめていきました。

ワークショップの様子。チームでホワイトボードを使ってCJMを作成している。
ワークショップの様子。チームでつくったCJMを見ながら議論している

顧客体験の向上だけでなく、その先にある事業成果とのつながりまでを対象にした実践的なCJMを作成し、具体的な改善策の検討に取り組むことにより、CJMを事業や組織運営に活用する方法を体系的に身に付けられました。

ガイドブック制作

ワークショップの準備と並行して、ワークショップ参加者以外の社員にもCJMの理解を深めてもらい、業務活用ができるようになるガイドブックの制作に取り組みました。

実践につながるよう、「上司から『利用データをもとに顧客体験を改善してほしい』というリクエストを受けた社員」を主人公に設定し、その視点からCJMの概念や活用方法を身に付けていくストーリー仕立ての構成に。読者が主人公に自身を重ねながら読み進められる設計にしています。

制作したガイドブック。CJMをつくるケーススタディがイラストを使たてストーリー仕立てで表現されている

制作プロセスでは、構成案やページデザインをオンラインホワイトボードで共有することで、「いま何を検討しているのか」「最終的にどんなものになるのか」を随時確認できるように進行。プロジェクトチーム内でのスピーディーな検討と意思決定を可能にしました。

制作中のガイドブックの構成案やページデザインが、オンラインホワイトボードで共有されている様子

クリエイティブのポイント

ガイドブックは顧客体験設計の初学者から実践者まで幅広く活用できるよう、構成とページデザインの両面から使いやすさを追求しました。全体の流れや章ごとのテーマを把握しやすいように章扉やインデックス機能を設計し、全52ページのガイドブックの中で、必要な情報へアクセスしやすい動線づくりを心がけました。

ガイドブックの一部分。章ごとに色分けされて、カラフルで親しみやすい印象であることがわかる

初学者には専門的に感じられる内容でも直感的に理解できるよう、シーンを想起できる具体性の高い図解とイラストを積極的に活用。さらに、全体を通して親しみやすいビジュアルや明るくメリハリのある色味を使用することで、読み始めのハードルを下げるデザインに仕上げました。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 三菱電機株式会社 統合デザイン研究所 様
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