日本財団   公式サイト Webアクセシビリティ対応

サイト全体をレベルAA準拠で
アクセシビリティ対応

日本財団様(以下、日本財団)の公式Webサイトのアクセシビリティ対応を実施し、一部を除くサイト全体において、JIS X 8341-3:2016のレベルAAへ準拠したWebアクセシビリティ対応を実現しました。
2016年8月にアクセシビリティ方針で掲げた目標を達成し、現在(2017年12月時点)も品質を維持しながら運用を継続しています。
また、本Webサイトは2017年度の第5回Webグランプリ浅川賞(アクセシビリティ部門)にてグランプリを獲得しました。

  • ウェブサイト・サービス
  • デザインガバナンス構築支援
  • メディア・コンテンツ開発
  • クリエイティブ開発

[ プロジェクトのポイント ]

  • 短期間でも方針とゴール設定を妥協しないプロジェクト設計
  • 運用も含めた現状のサイト資産の活用と、PDF・動画対応などの新たな取り組み
  • Webアクセシビリティ向上による機会創出とブランディングへの貢献

プロジェクトの背景

日本財団の事業·支援活動は、子どもの貧困、災害、障害、福祉、文化、国際社会、海洋事業など、非常に多岐に渡り、多種多様なステークホルダーが存在します。公式Webサイトは、情報発信だけではなく、助成申請の手続きや寄付の受付などさまざまな役割をもっているため、さまざまな人々、多様な環境でもできるだけアクセシブルに情報をやりとりする必要があり、日本財団の活動のチャネルの1つとして、年々重要性を増していました。さらに、2016年4月施行の「障害者差別解消法」への意識の高まりもあり、2016年度の早いタイミングでWebサイト全体をアクセシビリティ対応することになりました。

問題解決までのアプローチ

Webサイトのアクセシビリティ対応は、一般的にサイトのリニューアル時に実施し、2~3年程度の期間を設けて段階的に対応してくことが多いですが、今回は、前述の課題をふまえてできるだけ早い対応が必要とされました。
ただし、短期間だからといって方針やゴール設定は妥協せず、できるだけサイト全体を高水準でアクセシブルにすることを目指し、プロジェクトを計画しました。
方針・計画に基づき、サイト構造、デザイン、CMS、マークアップ、コンテンツなど担当ごとにいくつかのチームを編成し、複数のタスクを並行したプロジェクトマネジメントを実施。細かく連携を取りながらすべてを同時並行で進めました。
また、一からつくり直すのではなく、改修対応が必要な箇所に重点的に手を入れ、できるだけ既存の資産をそのまま活かす改修方法を採用しました。さらに、約2,000ページのサイトのリリースを4月、6月、8月と3回に分けて行い、リリースごとに対応箇所を振り分けて稼働のバランスを調整するなど、緻密なプロジェクトマネジメントによって、品質担保とスピードの両立を目指しました。

※対応履歴については以下からご参照いただけます。
日本財団公式サイト ウェブアクセシビリティ方針

クリエイティブのポイント

今回は不必要に大幅なデザインリニューアルは行わず、文字、画像、色面のコントラストの調整やデザインパーツのみの部分的な改修とし、日本財団のトーン&マナーを損なわずにアクセシビリティに対応することを目指しました。
また、既存のCMSで生成されるテンプレートの文書構造やマークアップをアクセシビリティに対応することで、運用後の更新でも、自動的にアクセシビリティに対応したページを生成するよう改修しました。
さらに、通常のアクセシビリティ対応では例外としてほぼ扱わないPDFのアクセシブル化と、動画字幕も一部対応しました。既存コンテンツへの対応に加え、動画に対するYouTubeでの字幕の入れ方、アクセシブルPDFに対する代替テキストの入れ方、文書構造のテーブル構造を作成する手順などをマニュアル化し、改修後の社内運用を考慮した対応を進めました。そうした取り組みが認められ、本Webサイトは2017年度の第5回Webグランプリ浅川賞(アクセシビリティ部門)にてグランプリを獲得しました。

※読み上げに対応したPDFの一例はこちらからご覧いただけます
日本財団公式サイト 事業計画アウトライン 内 2016年度事業計画アウトライン
読み上げ対応可能PDF (収支予算書は除く)

今回のアクセシビリティ対応によって、Webサイトへのさまざまなアクセスの可能性が拡がっています。単なる障害者対応の範疇にとどまらず、これまでアクセスできなかった人、環境、状態、デバイスからのアクセスが増えることで、さまざまな機会創出につながる可能性があります。また、Webサイトがアクセシビリティに対応していること自体が、組織の信頼性、透明性、また先進性などのブランディングへつながることも期待できます。

プロジェクトの体制

  • プロデューサー:1名
  • プロジェクトマネージャー:1名
  • ディレクター:2名
  • アートディレクター:1名
  • デザイナー:1名
  • テクニカルディレクター:1名
  • マークアップエンジニア:1名
  • 外部顧問:1名

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 日本財団 様
URL http://www.nippon-foundation.or.jp/
公開日/発行日 2016/8/1

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