中部国際空港   空港サイン現状課題調査

視覚デザインとユーザー体験の観点から
サイン改善の土台をつくる

中部国際空港内のサイン(案内表示等)の現状課題の調査と、それに基づいた改善方針の策定を行いました。多角的な調査をもとに、関係者がサイン改善のために使い続けられる報告書を編集・デザインし、提供しました。

  • ドキュメント・スライド
  • UXコンサルティング

[ プロジェクトのポイント ]

  • 視覚デザインとユーザー体験の観点による多角的な調査を実施
  • 課題のありかを探る予備調査から、課題の本質を深掘りする本調査までを6週間で実施
  • 空港サインの課題点・評価手法・活用の提言が、初見でも体系的に理解できる調査報告書を作成

プロジェクトの背景

2005年に中部国際空港が開港した当初に設置されたサインと、運用の中で変更・新設されたサインが混在し、また広告や展示物等による情報量が増加したことにより、現状のサインは空港を訪れる利用者にとって必ずしも快適でわかりやすいものではないという課題意識がありました。利用者がより快適に移動できるサインへ改善していくため、現状のサインの調査が必要とされていました。

問題解決までのアプローチ

2日間の予備調査と3日間の本調査を、中部国際空港にて実施しました。
まずは航空会社職員、空港案内、ボランティアスタッフ、警備員、清掃員など関係者へのヒアリングと、現場視察による予備調査を行い、深掘りするべきポイントを把握しました。その上で、フィールドワークによる本調査でより詳細な調査・分析を行い、6週間という短期間でプロジェクトを遂行しました。
調査の観点として、書体や色など「サインがどの様な見た目をしているか」という視覚デザインの観点と、「サインが利用者の体験の中でどの様に認識されているか」というユーザー体験の観点から、多角的な分析を行いました。具体的には、関係者インタビュー、空港内で利用されている全サインの収集・分類、利用者の行動観察、乗客へのインタビュー、想定ユーザーになりきって課題を抽出する「認知的ウォークスルー」といった様々な手法を用い、網羅的な調査を実施しました。また、調査の記録方法としてVR動画やタイムラプス動画など、調査後にも内容を追体験できるような形式で記録を残しました。


クリエイティブのポイント

サイン改善に向けた調査をまとめた報告会を開催し、報告書を納品しました。報告会と報告書は、現状のサインにおける課題点を把握し、サインの良し悪しを評価する指標を明確にした上で、今後のサイン改善に向けたステップを理解できる内容となっています。またこの報告書は、サインそのものが持つ価値や可能性にまで言及した提言書も兼ねています。
調査報告書は単なる資料の束ではなく、編集・デザインされた本として納品しました。手元でいつでも参照でき、報告会の参加者以外もサイン評価の手法が体系的に理解できる内容となっています。一過性のものではなく、プロジェクト関係者が今後サイン改善を行っていく上で、継続してサインに対する理解と判断を助け、使い続けられるツールとして編集デザインを行いました。


プロジェクトの体制

  • プロジェクトマネージャー:1名
  • アートディレクター:1名
  • UXアーキテクト:1名
  • デザインリサーチャー:1名
  • ディレクター:1名
  • スーパーバイザー:1名

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 中部国際空港株式会社 様
公開日/発行日 2017/6/30(プロジェクト納品日)

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