
伝えたいメッセージを
効果的な表現で伝えるために
厚生労働省所管の独立行政法人である高齢・障害・求職者雇用支援機構様(以下、JEED)は、高年齢者や障害者の雇用支援や、求職者の職業能力の開発などを行う組織です。コンセントは、JEEDのブランドメッセージを組織内外へ浸透させるための施策として、ブランドムービーの企画・制作を担当しました。
- 映像
- 広報ツール
- ブランディング支援
- メディア・コンテンツ開発
- クリエイティブ開発
[ プロジェクトのポイント ]
- 伝えたい内容を整理し、言語とビジュアル双方の強みを生かした表現へ昇華
- イラストレーションによりJEEDの支援活動の多様性と幅広さを直感的に伝える
プロジェクトの背景
JEEDの活動は、支援対象が多岐にわたるという特性上、特定の業務に携わる方や関係者以外には十分に認知されていないという課題を抱えていました。
この課題に対する打開策として、組織内で「らしく、はたらく、ともに」というブランドメッセージが策定され、そのメッセージを浸透させる第一歩として、ブランドムービーの制作が決定しました。しかし、JEEDに関わるステークホルダーが組織内外を問わず幅広いため、ムービーにおいて何をどのように伝えるべきか、その方向性の検討に時間を要していました。
問題解決までのアプローチ
コンセントではまず、「今回制作するブランドムービーが、JEEDの職員や関係者にとってどのような役割を果たすべきか」という観点から、クリエイティブの目的を明確化することに着手しました。
事業のリサーチやヒアリング、JEED職員とのディスカッションを重ねた結果、ムービーに求められる役割は、ブランドメッセージの周知にとどまらず、視聴者がJEEDの存在意義や支援内容を具体的なシーンと結び付けて理解できるようにすることだと整理しました。これにより「組織の認知度を高めるとともに、活動への理解を深めること」をブランドムービー制作の目的として位置付けました。
制作の過程では、訴求内容と表現のバランスを適切に取るために、「JEEDが伝えたいこと」と「視聴者に伝わるために必要な表現」の擦り合わせを行いました。メッセージと表現の関係性を図解で可視化しながら共有を重ね、関係者間で認識をそろえつつ、具体的な表現へと落とし込んでいきました。

オンラインホワイトボードツールを使い、会議中に参考画像を使用してマトリクス図で整理しながら、トーン&マナーから細かなイラストの表現およびナレーションまでの検討を行った。
クリエイティブのポイント
イラストレーションで支援の広がりと内容を表現
ブランドムービーのビジュアル表現には、イラストレーションを採用しました。
JEEDが多様な支援を通じて、全ての「はたらく人」に関わっていることを可視化するため、立体的なイラストを用いて街を俯瞰する視点で描写しています。この俯瞰構図により、街のあらゆる場所でJEEDの支援が機能し、人々の「はたらく」を支えている様子を効果的に表現しました。さらに、個別の支援内容を具体的にイメージしやすくするためのシーンカットも挿入し、視聴者の理解をより深める工夫を施しています。

街全体を映す広いカット(上)と、個別の支援内容を伝えるイメージカット(下)
誰にでも見やすいカラー設計
このブランドムービーは、JEEDの支援対象が全ての「はたらく人」であることから、メッセージの受け手も多様で幅広い層に及びます。
そのため、誰にとってもわかりやすく、配慮の行き届いた表現を心がけて制作を進めました。例えば、色覚の多様性に配慮し、色覚過敏の方にも見やすい映像となるよう意識しています。具体的には、Photoshopのアクセシビリティツールを用いて全体の色彩設計を調整しました。

映像の一部をPhotoshopの機能でシミュレーションした画像。あらゆる色覚のタイプの方でも見やすいように発色やコントラストの調整を行った。
つながりを表現した構成と演出
イベントブースや説明会の会場などでループ再生されることを想定し、オープニングとエンディングが自然につながる構成で演出を行いました。
この構成は、利便性への配慮に加え、全国各地の職員による支援の継続的な取り組みと、その成果が社会に循環していくイメージを重ねた演出でもあります。

エンディングとオープニングに同じシーンを逆再生で使用することで、ループ再生時に違和感なくスムーズにつながるようにしている。
[ プロジェクト概要 ]
クライアント名 | 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 様 |
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公開日/発行日 | 2024/03/15 |
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