
製品の背景にある企業理念と
新技術を結ぶパンフレット
さまざまな業界の冷却技術をけん引し、産業用圧縮及び冷凍の分野で国内トップクラスのシェアを誇る産業機械メーカー株式会社前川製作所様(以下、前川製作所)。同社が開発する自動脱骨・除骨ロボット「DAS(ダス)」のパンフレットの企画編集・ビジュアルデザインをしました。「人類に奉仕する」という創業から続く理念と、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを踏まえた広い視点でソリューションを伝えるツールとして、日本語版・英語版の2種を制作しています。
- 広報ツール
- 販促ツール
- メディア・コンテンツ開発
- クリエイティブ開発
[ プロジェクトのポイント ]
- 製品仕様の紹介だけでなく、企業の理念・取り組みも併せて伝える紙面構成
- イラスト・図版などをポイントで用いた視覚的に理解しやすいレイアウト
プロジェクトの背景
製氷・冷蔵事業からスタートした前川製作所は、熱エンジニアリングの技術を基盤に、食品工場エンジニアリング、食品ロボット開発へと事業領域を拡大してきました。特に近年では、脱炭素技術と自動化技術の向上など、さまざまな業界のニーズに貢献する技術開発に積極的に取り組んでいます。
「DAS」は食鳥・食肉処理など、自動化が困難とされていた不定形で軟弱な対象物をロボットで扱うという新たな技術に挑戦し、脱骨・除骨工程の自動化を可能にした製品です。
従来の製品パンフレットは製品の紹介を中心とした内容で、エンドユーザー向けの販促を主目的としていました。しかし今回はサプライヤーや顧客企業の経営層以外の直接取引関係にはないステークホルダーに向けてもDAS製品の社会的価値を伝えられるようなものにしたいと、コンセントのコンテンツ編集・クリエイティブ力への期待からご相談いただきました。
問題解決までのアプローチ
初回の打ち合わせではオンラインホワイトボードを用いて、事前にご用意いただいた企画書をベースにターゲット・訴求ポイントを整理し、構成案のたたきまでをスピーディーに可視化しました。
見せたい情報を個別に提示するのではなく、企業の精神を伝える情緒的な導入、製品の実績(現在)と目指すところ(未来)を示す中盤を経て製品仕様へとつなぐストーリー性のある展開に。製品紹介にとどまらず、前川製作所の思いや考え方を自然に読み手に伝えられる構成をご提案しました。
パンフレットのビジュアルデザインにおいては、ビジュアル提案へのフィードバックに対し、修正の方針を即時に共有しながら合意形成するなど、オンラインホワイトボードのメリットを生かして担当者と密に連携することにより、成果物の完成度を高めることができました。

実際にやりとりを行っていたオンラインホワイトボードの一部。ビジュアル提案はボード上で申し送りも含めて共有した。前川製作所担当者からのフィードバックも同じ場所に集約することで、検討の経緯も追いやすい。
クリエイティブのポイント
パンフレットの仕様は、情報の深度が段階的に増していく観音開きを採用。
産業用機器に求められる本質的な価値「信頼性や堅牢性、安全性」を多くのステークホルダーに直感的に理解してもらうため、クリーンで爽やかな印象を与えつつ、企業の特色である誠実さや前向きさを伝えられるようなトーン&マナーを追求しました。読み手に情報をわかりやすく伝えるために随所に配置したイラストや図版は、コンセントが制作しています。
英語版では、40カ国以上での活用を想定し、配布先の文化や地域性の多様性を考慮しながら、どの国においても意図が正しく伝わるように再編集を行っています。

日本語版(左)と英語版(右)。内容や文字量の差異は、レイアウトの工夫で吸収。
クライアントの声
[ プロジェクト概要 ]
クライアント名 | 株式会社前川製作所 様 |
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URL | |
公開日/発行日 | 2023/2/28 |
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