リクルート   中途採用サイト

サイトトップページのキャプチャ。凛々しく前を向く男性の横顔と、力強い文字で「願望で終わるな、渇望せよ」というコピーが表示されている。

企業と人の出会いを創出する
採用コンセプトを具現化

株式会社リクルート様(以下、リクルート)の中途採用サイトのリニューアルを担当しました。リクルートが中途採用活動において求める人材像と求職者が抱えるインサイトのマッチングを目指し、力強くコンセプトを訴えるコピーとデザインを制作。意欲的な人材の熱意に多様なキャリア機会で応えるリクルートの企業としての姿勢を伝えるウェブサイトとなりました。

  • ウェブサイト・サービス
  • ブランディング支援
  • メディア・コンテンツ開発
  • クリエイティブ開発

[ プロジェクトのポイント ]

  • コンセプトを具現化するクリエイティブで企業ブランディングに寄与
  • 採用で求める人材のインサイトに迫る、力強いメッセージングコピーを作成
  • イメージボードを用いてアイデアを発散しメインビジュアルを検討
6枚中1枚目:work/仕事を知る/コーポレート職のページのキャプチャ。大きな見出しと女性の写真、女性が会社について語るテキストの概要が表示されている。
6枚中2枚目:company/リクルートを知る/「リクルートのこれまで」のページのキャプチャ。カラフルで多様な形のオブジェクトの上に、短いテキストでまとめられたトピックが表示されている。
6枚中3枚目:company/リクルートを知る/「リクルートのいま」のページのキャプチャ。グローバリゼーションをビジュアル化し、60カ国以上でのサービス展開がされていること、海外売上比率が2011年の3.6%から2019年には46%に伸びたことがグラフで表現されている。
6枚中4枚目:work/仕事を知る/「コーポレート職」のページのキャプチャ。大きな見出しとリードの一部、デスクトップPCの前でメモを取る男性の写真が表示されている。見出しは「守りながら攻める。だから前例のないことに挑戦できる」。
6枚中5枚目:people/人を知る/「社員インタビュー」のページのキャプチャ。大きな見出しと社員の男性の写真、その職種が表示されている。見出しは「多量のデータを最適に活用し、ユーザーのサービス体験を進化させる。ビジエネスにのめりこむデータエンジニア」。
6枚中6枚目:company/リクルートを知る/「大切にする価値観」のページのキャプチャ。バリューの根底にある考え方を、テキストと図で表示している。多様な形の好奇心が、円を描くように行ったり来たりする「will」と「機械」の出会いを経て、社会の「不」の解消につながっていくようすを、シンプルな図形で表している。

プロジェクトの背景

リクルートは、2021年4月に国内のグループ会社7社と統合。この組織改編に伴って、それまで各社で運営していた中途採用サイトを統合し、新たに制作することになりました。

各社統合を機に、採用ブランディングも大きく刷新しました。再定義された新コンセプトは「渇望し続ける遺伝子」。このコンセプトには、リクルートが中途採用で求める人材像が投影されています。願いや目標を自らの行動で実現しようとする、意欲的で志の高い人材です。

新たな中途採用サイトは、この人材像と求職者とのマッチングを強化することが主な目的です。そのため求職者の中でも特に、リクルートが求める人材のインサイトに迫るようなメッセージを強く打ち出すことが課題でした。

問題解決までのアプローチ

最も注力したのはメインコピー・メインビジュアルの開発です。コンセプトに表現されるリクルートの思いを忠実に伝え、その思いに共感してくれる人材に届くようなメッセージとなるよう、リクルートの担当者と共に入念に検討しました。
検討の際は、イメージボードを作成してイメージを擦り合わせていきました。

画像

本プロジェクトで作成したイメージボード

イメージボードとは、さまざまなビジュアル表現をサンプルとして収集しカテゴライズ・一覧化したものです。コンセントでは、クリエイティブのアイデアを練ったり、チーム内で認識合わせをしたりする際によく用いる手法です。

今回はイメージボードをリクルートの担当者と共同作成し、コンセプトをどんなビジュアルで表現すべきか議論を深めていきました。議論の中では、個人の「渇望」に関するエピソードを共有したり、イラストや実写などさまざまな表現手法を共同で収集したり、さまざまな意見交換を通してイメージのアイデアを発散しました。

検討の結果、強いメッセージ性のあるコピーに、要素を大胆に削ぎ落とした人物の実写で、ストレートかつダイナミックに「渇望」を表現することに決定しました。

メインビジュアルとコピーでつくり上げた世界観を軸に、シンプルで端的に伝わるサイト設計やコンテンツを企画。求める人材とマッチングするために重要度の高いメッセージや情報が適切に伝わるよう、整理をしました。

クリエイティブのポイント

メインビジュアル&コピー

画像

ウェブサイトのファーストビュー。強い眼差しの人物とコピーでダイナミックに表現。

ウェブサイトのファーストビューに現れる、力強いメインビジュアルとコピー。
ビジュアルは光と質感を強調し、「渇望」する人材の感情が生々しく、リアルに伝わるような表現を目指しました。

ビジュアル開発では、クライアントと共にモデル選定・撮影も実施しています。モデル選定は容姿だけでなく、未来を見据えた熱い眼差しを表現できることも重要と考えていました。そのため、モデル本人の「渇望」に関するエピソードを提出してもらい、人物の内面から溢れる佇まいと表現力にも注目して選定しました。

タイポグラフィ

ウェブページのキャプチャ。
ウェブページのキャプチャ。

コンテンツタイトルとリード・本文は、文字サイズに大胆に差をつけたデザインに。

ウェブサイト全体のデザインで特にこだわった点が、タイポグラフィの使い方です。
サイトトップの力強さを全体のトーン&マナーとし、太くどっしりとした印象のフォントを用いて、明確に言い切るような意志の強さを表現しています。また、見出しと本文とのジャンプ率*を大きくしてデザインにメリハリをつけると同時に、着目してほしい情報へクイックに誘導できるように設計しました。

*ウェブサイトや紙面上の文字サイズの差のこと(関連記事:ひらくデザイン|意図とディティールの密接な関係)。

コンテンツ

ウェブページのキャプチャ。
ウェブページのキャプチャ。

色とりどりの吹き出しが並ぶコンテンツトップで多様性を表現。各トピックはすぐに読み終えられるボリューム感に。

リクルートの社員の経験や企業のエピソードを切り取って振り返る「リクルートのこれまで」というコンテンツを企画・制作しました。

コンセプトである「渇望」というテーマを軸にしつつ、個人やシーンにおけるさまざまなエピソードを紹介し、十人十色・百人百色という社員の多様性を伝えるねらいがあります。コンテンツの内容だけでなく、デザインでもその多様性が伝わるように、トピックスの色・フォント・デザインを有機的なトーンで構成しました。

ウェブサイトの完成・公開を経て、リクルートの担当者からは「元々抱いていたイメージにぴったりのものができた」との評価をいただきました。

言葉から着想して、ビジュアライズする。このプロセスにおいては、当プロジェクトのイメージボードのようにクライアントと作り手の間で中間成果物を共有し、議論することもときに重要です。アイデアを発散し、そこから要素を削ぎ落としてコアなメッセージに磨き上げる思考こそが、強固なブランドを創造することに大きく寄与すると考えています。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 株式会社リクルート 様
URL https://recruit-saiyo.jp/
公開日/発行日 2021/03/31

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