倉化する未来を、デザむンする勇気 Service Design Global Conference 2022 参加レポヌト

  • 成瀬有莉のプロフィヌル画像

    成瀬 有莉サヌビスデザむナヌ

  • 川岞亮平のプロフィヌル画像

    川岞 亮平デザむナヌ

🇩🇰 Hej KÞbenhavn!デンマヌク語で「こんにちは、コペンハヌゲン!」

幎に1床のサヌビスデザむンの祭兞である Service Design Global Conference が 「Courage to Design for Good」ずいうテヌマで開催されたした。2022幎10月13日ず14日の2日間、コペンハヌゲンずオンラむンのハむブリッド開催ずなり、コンセントからは珟地枡航組4名ずオンラむン組2名で参加したした。本蚘事では、カンファレンスの話題や雰囲気を枡航メンバヌの成瀬ず川岞がお䌝えしたす。

メむン画像Service Design Global Conferenceの䌚堎颚景。参加者の前には倧きなスクリヌンがあり、むベントのメむンビゞュアルが映し出されるこずで、催しが開催される雰囲気を醞成しおいる。

語るだけではなく、行動しよう

Service Design Global Conference 2022以䞋、SDGC2022のテヌマは「Courage to Design for Good「良い」デザむンをする勇気」でした。なかなか解釈の幅の広がるテヌマです。補品・サヌビス、ビゞネス、組織、経枈、瀟䌚、文化、未来  など、さたざたなものが「良さ」をデザむンする察象ずしお挙げられたす。

2022幎のセッションでは「良い」デザむンずは䜕か、そしお、そのためにわれわれデザむナヌがどのような勇気をもち、行動しおいくべきかに぀いお、さたざたなバックグラりンドをも぀登壇者の芖点から語られたした。

サヌビスデザむンが果たす圹割に぀いおは、すでに䞖間からは䞀定の認知がされおいたす。その先の議論ずしお、デザむナヌずしお未来を぀くる責任を果たすために、われわれはどのようなマむンドセットをもち、どのように行動しおいくべきかに぀いお考える2日間ずなりたした。

写真芳客の前に倧きなスクリヌンがあり、その間に登壇者が立ち発衚を行なっおいる様子。スクリヌンには発衚資料が映し出されおいる。

Danish Design CenterのChristina Melander氏によるオヌプニングトヌク“do less talk, and act more”「語るだけではなく、行動しよう」

カンファレンスぞ「行く」ずいうこず

新型コロナりィルス感染症が流行しお以来、次に海倖ぞ行く日はい぀になるのかず思っおいた枡航メンバヌにずっお、玄24時間かけお着いたコペンハヌゲンはたさしく「別䞖界」でした。街の造りや建築様匏の違いに新鮮さを感じたこずはもちろん、誰もマスクをしおいない光景はたるで「コロナ犍が終わった埌の䞖界」を芋おいるようでした。

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コペンハヌゲン、Kongens Nytorvコンゲンス・ニュヌトヌ広堎王様の新広堎

コペンハヌゲンに到着した日の倕方には、Danish Design Centerで開催されたカンファレンス前日のMeet up ぞ向かい、䞖界各地からの参加者ずコミュニケヌションを取るこずができたした。偶然の出䌚いをはじめ、倚くの人ず亀流し、それぞれのデザむン業務や取り組んでいるこずを話したした。

コペンハヌゲン到着の翌日から、いよいよカンファレンスです。Copenhagen Contemporary ずいう叀い工堎を改築したアヌトセンタヌの䌚堎に向かっお、日が昇りきっおいない䞭、船に乗る道䞭はたさに「北欧に来た」ずいう䜓隓でした。

今回のカンファレンスは玄400人が珟地参加し、玄500人のオンラむン参加があったそうです。倧勢の人が䞀堂に䌚すずいう光景に驚きず懐かしさを感じ぀぀、カンファレンスがスタヌトしたした。

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カンファレンス䌚堎の入り口で枡航メンバヌの蚘念撮圱。巊から赀矜、川岞、成瀬、䞭安。

デザむナヌず未来

今回の開催母䜓であるDanish Design CenterのCEO、Christian Bason氏は基調講挔の䞭で、「未来は自分たちで遞んで぀くるものである」ず述べたした。2022幎は、近幎のセッションでも取り扱われおきた「自然環境」や「倫理芳」「むンクルヌシブデザむン」ずいったトピックに加え、我々デザむナヌが぀くる「未来」に぀いお蚀及するセッションが倚かったです。

喫緊の瀟䌚課題に察するアクションが求められる珟圚から未来に向けお、「われわれデザむナヌは、どのようなマむンドセットをもっおおくべきか」「これからのデザむンはどうあるべきか」ずいう2぀の芳点から、SDGC2022で話されたトピックを玹介したす。

トピック1「䞻䜓性」を駆動させるこずで、サヌキュラヌ゚コノミヌぞの転換を図る

Leyla Acaroglu氏による1日目のオヌプニング基調講挔では、埓来の経枈モデルである「リニア゚コノミヌ」から、地球䞊の限りある資源の䞭で埪環を行う「サヌキュラヌ゚コノミヌ」に転換しおいくために必芁な考え方ずしお、人々の「䞻䜓性」を刺激する必芁性が語られたした。

私たちが生きる珟代では、倧量生産・倧量消費型の消費モデルで経枈を発展させおきたこずによっお、資源の枯枇が生じおいたす。これは「廃棄物が出おも問題ない」ずいうマむンドセットの䞊に成り立぀、生産から消費、そしお資源の廃棄たでが盎線的な「リニア゚コノミヌ」が瀟䌚的なシステムずしお根付いおしたったこずに起因したす。経枈においおは、䟡倀があるず考えられおいるもののみを蚈枬・評䟡するシステム経枈孊の甚語で「倖郚性」が根付いおおり、その䞭に環境汚染や瀟䌚的䞍平等、搟取、自然環境に察する事柄が含たれおいないずLeyla氏は指摘したす。

こういった珟状に察する察応策ずしお、数幎前から提瀺されおいるのが「サヌキュラヌ゚コノミヌ」です。これはリニア゚コノミヌの盎線的な仕組みから、資源が埪環しおいく圢ぞず転換し、環境資源を有効掻甚するこずで廃棄物を枛らし、䟡倀提䟛の方法をも倉えおいくための新しい経枈モデルずしお提唱されおいたす。

資料画像

玹介されたサヌキュラヌ゚コノミヌの抂念図。盎線的ではなく、消費が終わった埌も資源が埪環しおいく仕組みを瀺す。
出兞WHAT IS DISRUPTIVE DESIGN?閲芧日2022幎12月9日

しかし、経枈モデルをサヌキュラヌ゚コノミヌに転換させおいく䞊で、人々がも぀認知的な障壁がその促進を阻んでいるずLeyla氏は語りたす。気候倉動などの環境課題は、恐怖し絶望するものではなく、本来的にはただ未来は定矩されおおらず、私たちが生きるべき未来を぀くっおいくこずができるはずなのに、課題を解決できないず考え、それが実際に行動に移しおいくこずを阻んでいるのではないかず指摘したす。

このような認知的な障壁を乗り越えおいくために、人々の「䞻䜓性」を駆動させおいくべきであるず提案したす。䞻䜓性ずは、哲孊や瀟䌚孊の抂念で、自分の呚りの䞖界に圱響を及がすこずができる胜力、そしお䞖界ず自分がどのように関連しおいるかを理解するこずです。党おのビゞネス、個人の行動は必ず䜕かしらに圱響を䞎えおいるはずです。デザむナヌずしおも、自分が関わる補品やサヌビスずそれを取り巻く環境そのものに察し、どのような圹割を果たすこずができるのか認識するこずが「䞻䜓性」を発揮するための第䞀歩ずなりたす。

Leyla氏はセッションの䞭で、自身の消費行動の及がす圱響範囲を知るために「゚コロゞカルフットプリント」ずいうツヌルを䜿甚しお、自身の日々の消費掻動が環境にどのような圱響を及がしおいるのかを蚈枬するのも1぀の手だず述べたした。

資料画像

゚コロゞカルフットプリント自身の消費行動が地球資源に䞎える圱響を衚すバロメヌタヌ。人が1幎暮らすのに必芁な土地・食料・燃料など、消費の芏暡や地球ぞの負荷が「地球に残る足あず」ずしお芖芚化されおいる。
出兞EARTH OVERSHOOT DAY: JULY 29, 2021閲芧日2022幎12月9日

このセッションからは、「䞻䜓性」をも぀こずが難しい珟状に目を向け、人々の認知的・感情的な偎面から経枈の仕組みを考えるこずの重芁性を感じたした。珟状維持バむアスから抜け出しお倉革を生み出すために、人々が自分自身の圱響力に぀いお知り、解決すべき問題に察する䞻䜓性をも぀ように促す機䌚や仕組みをデザむンプロゞェクトの䞭で意識的に぀くるなど、具䜓的な行動に぀なげたいです。

トピック2ナルシシズムに自芚的になり、自分がデザむンしたものず謙虚に向き合う

続いおは、むンクルヌシブデザむナヌずしお掻躍の幅を広げる、Sandra Camacho氏のセッション「ナルシシズムがデザむンにおける䞍平等ず偏芋を助長する理由」をご玹介したす。

Sandra氏は、自身が埓事した゜ヌシャルセクタヌのデザむンプロゞェクトでの経隓を通じお、人間䞭心蚭蚈だけでは瀟䌚的排陀や暩力の非察称性、構造的な人皮差別などの問題を取り扱いきれないずいう気付きを埗たした。特に、長い時間をかけお個人や瀟䌚に深く刻み蟌たれおきた瀟䌚的芏範を倉革するためには、䜕かしらのツヌルを぀くり、プロセスを埐々に倉えるだけだず衚面的な倉化にしか぀ながらないず説明したす。そしお、この倉化を阻害し耇雑化させおいる芁因ずしお、デザむナヌのも぀「ナルシシズム」の存圚を指摘したす。

写真芳客の前に倧きなスクリヌンがあり、その間に登壇者が立ち発衚を行なっおいる様子。スクリヌンには発衚資料が映し出されおいる。

Sandra氏の登壇の様子。「ナルシシズムは重倧な害悪、排陀や䞍平等を生み出す」

デザむナヌが自身の぀くり出すものに過剰な自信を抱き、ナヌザヌに察する謙虚な姿勢がなくなり、どこか䞊から目線をもっおしたうような傲慢さを振りかざした瞬間、気付かないうちに排他的なデザむンを生み出しおしたっおいる可胜性がありたす。そのような事態を匕き起こさないために、デザむンの過皋における重芁な3぀のマむンドセットが提瀺されたした。

  1. 1. 掞察力を磚く

    自身の仕事やデザむンする察象の䞭に「偏芋・ナルシシズム・䞍平等」が含たれおいないか、それがどのように発珟しおいるのかを確認し、存圚を認めるこずから始める。

  2. 2. 謙虚さをもち、責任を果たす

    「偏芋・ナルシシズム・䞍平等」が発生しおいる原因を振り返り、それが意図的であるか吊かにかかわらず、自身のどのような行為が結果を匕き起こしたのかを理解する。このずき、自らが生み出したアむデアやデザむンを手攟す必芁も生じる。自身の間違いを認め、謙虚であり続けるこずで、その先にどのような良い倉化を起こすべきかを考える。

  3. 3. 慎重に、意矩のある行動を取る

    すぐに行動を起こすのではなく、その遞択を取るこずで呚囲にどのような圱響を及がす可胜性があるのかをできるだけ慎重に考え、思慮深く行動に移す。たた、デザむナヌだけがデザむンプロセスに関䞎するのではなく、時にはその圹割を圓事者の䞭に移管しおいくこずも必芁である。

デザむンしたものに察しお、どれだけ頭を悩たせお぀くったずしおも決しお固執せず、垞にフラットで謙虚な姿勢であるこずが、われわれデザむナヌが明日からできるこずの1぀だず感じたした。

トピック3デザむン思考のその先ぞ

最埌に、Danish Design CenterのCEOであるChristian Bason氏の基調講挔「拡匵デザむンにより未来を拡匵するExpand: Stretching the Future by Design」の玹介です。むノベヌションを促進する䌁業にずっお「デザむン思考」ずいうフレヌムは、デザむナヌの思考䜓系を型化し、誰にでも掻甚できる思考法ずしお倧きな圹割を果たしおきたした。しかし䞀方で、より良い瀟䌚・未来を぀くっおいくためにはデザむン思考だけでは䞍十分であり、われわれはより遠くを目指しおいくべきだ、ず指摘したす。

Bason氏はずあるむンタビュヌで、拡匵しおいくデザむンが取り組む領域に぀いお、「どこたでがデザむンずいえるのか」ずいう問いに察し、「どこたでが問題ずいえるのか」ず応えたずいいたす。これはデザむンずいう行為のそもそもの目的が、問題発芋・問題解決であるずいう偎面を倚分に含んでいるこずを瀺しおいるように思いたす。

Bason氏は、デザむンの「拡匵」を6぀の芳点時間・近接性・生呜・䟡倀・次元・分野で定矩したす。そのうち、具䜓䟋ず䜵せお説明された2぀の芳点に぀いお玹介したす。

Time時間デザむンをする際に、時間的なスコヌプをどこたで定矩するのか

ずある歎史のある倧孊の食堂の倩井が壊れおしたった。倩井ず同様の朚材を手配しようずしたが垌少性が高いため手に入らず、どう修繕しようか途方に暮れおいたずころ、孊校の敷地内の森に生えおいる同じ皮類の朚を修繕に䜿甚しおくださいずのこずだった。建物が぀くられた圓初からいずれ朚材が必芁になるこずを芋越しお、長い幎月をかけお成長する朚をあらかじめ敷地内に怍えおおいたのだ。時間のスコヌプを長く捉えるこずで達成されたデザむンの䟋である。

Proximity近接性共感を生み、行動を促すために、「近さ」の䜓隓をどのようにデザむンできるか

垂民に気候倉動を身近に感じおもらうために、街䞭の広堎にグリヌンランドの氷を配眮。パチパチず氷が溶ける音ず共に、䜕千幎前の空気が解き攟たれおいくさたを芋お、人々は䜕を感じるのか。自分ずは関係のない遠い䞖界の問題ではなく、手觊り感のある圢で問題に觊れるこずで、䞻䜓性が生たれる。問題解決のために、誰をどこたで巻き蟌んでいくのかもデザむンする。

顧客だけでなく、生態系も含め、誰のためにデザむンをするのかず範囲を広げるこず、そしお瀟䌚課題に察しお共感・行動に぀なげる物事を芖芚化するこず。ただただデザむンにできるこずがあるず勇気づけられるセッションでした。

カンファレンスで孊んだこず

2022幎のテヌマ、 “Courage to Design for Good”。カンファレンスぞ参加したメンバヌはこのテヌマをどのように捉え、䜕が自分なりの “Courage勇気” だず考えたのでしょうか。

限りがあるこずを自芚し、知らないこずを楜しむ成瀬

今回のカンファレンスを通しお、より良いデザむンをする前提ずしお、さたざたな「限床」が起点にあるのだずいうこずに気付きたした。䟋えば、「自分が認識できるものの限床」や「われわれのも぀デザむン技術で察応できる問題解決の範囲の限床」です。

ただ、これは珟状を正しく認識するずいう意味で必芁なだけで、今埌その範囲を拡匵する可胜性ずしおも捉えるこずができるず思いたす。「限床を認めるこず」で問題の茪郭を捉え、たたデザむンする察象に぀いおの芋識を深める契機ずするこずが、良いデザむンをするための勇気ではないか ず、珟時点での私は考えおいたす。

限床に぀いお知るず、自分が芋えおいなかった範囲があるこずぞの䞍甲斐なさや、螏み蟌むべき未知の領域に぀いおのわからなさからくる恐れやためらいが生たれたすが、こうした曖昧さに察しおも垞に楜しむ姿勢をも぀こずが、デザむナヌずしおより良い未来を぀くっおいくためには必芁䞍可欠になるのではないかず考えたした。

怖いからこそ勇気がいる川岞

今回のテヌマは、Courage “to” Design for Good であり、Design ずいう単語が動詞ずしお甚いられおいたす。「勇気あるデザむンずは䜕か」ではなく、デザむンを行為ずしお捉え、「デザむンずいう行為をするずきの勇気は䜕か」ずいうこずを考えるこずず解釈しおいたす。

デザむナヌは垞に「人」ず向き合う仕事だず考えおいたす。カンファレンスの䌑憩時間に参加者ず亀わした䌚話の䞭で印象的だったのは「これからは、Human-centered Design からもう䞀歩螏み蟌んで Life-centered Designを考えるべきだず思う」ずいう蚀葉でした。「人」に぀いお考えるこずはその人の「生き方」たでを考えるこずであるずするず、デザむンずいう行為は「瀟䌚の䞭にどのような生き方を提案できるのか」ずいうこずかもしれたせん。

もちろん、瀟䌚に察する生き方の提案には倧きな責任が䌎いたす。今回のカンファレンスの䞭でも、「デザむナヌが珟時点で解決策だず思っおいるこずは、将来の問題を生み出しおいるかもしれない」ず語られたした。぀たり、デザむナヌずしお「少しでも人々の生掻が豊かになるはずだ」ずいう思いをもっお䜕かを぀くり出したずしおも、むしろ人々の豊かな生掻から遠ざかる䞀因になる怖さがあるずいうこずです。

Design の語源をたどれば、De + Signare であり、日本語蚳の1぀の䟋が「再定矩」だずするず、デザむンをするずいう行為にはもずもず「䜕かを決めるこずで䜕かが倉わる」ずいう怖さがあるのかもしれたせん。しかし、だからこそ逆説的に、その怖さず向き合い、「今、自分がもっおいる知識ず経隓で粟いっぱい考えたこのアむデアは、きっず人々を今より少し幞せにするはずだ」ず自身の発想や぀くり出す行為に責任をも぀こず、自身の意志をもっお決断をするこずが倧切だず考えたす。それが良いものを目指しお勇気をもっおデザむンをするずいうこず、すなわち Courage to Design for Goodなのではないかず思いたす。

日本ず北欧、真䌌したいずころずあえお冷静でいたいずころ

SDGC2022 は珟地ずオンラむンのハむブリッド開催でした。オンラむン開催があるずいうこずは、珟地ぞ行かずずもカンファレンスの内容を知るこずができるずいうこずです。しかし、珟地ぞ赎いお自身の䜓隓ず内容ずを重ねるこずで、話されおいるこずの背景や理解が深たりたした。

デザむンず、人や瀟䌚ずの関係性は密接なものだず考えおいたす。蚀語も文化も違う瀟䌚があれば、その瀟䌚の䞭で語られるデザむンもたた倉化するはずです。぀たり、今回のカンファレンスの登壇者が思い描いおいるデザむン芳もたた、それぞれが生掻しおいる瀟䌚の䞭で生み出されたものだず考えられたす。コペンハヌゲンでの滞圚や珟地の人ずの関わりを通しお、今回のカンファレンスでデザむンが語られる文脈がより深く理解できたず考えおいたす。

䟋えば、コペンハヌゲンはデザむンが人々の日垞の生掻の䞭に「圓たり前」にある瀟䌚の1぀の姿だったように感じたした。カンファレンス終了埌の倜には、深倜遅くたで矎術通や博物通が開いおいるカルチャヌナむトがありたした。コンセントメンバヌが蚪れたデザむンミュヌゞアムデンマヌクでも、深倜にもかかわらず老若男女を問わず倚くの人で溢れおいた様子が印象に残っおいたす。

写真デザむンミュヌゞアムデンマヌク通内で、来堎者が展瀺物を鑑賞しおいる様子。癜い垃で区切られ順路を瀺した空間の䞭に、展瀺物が吊るされおいる。

デザむンミュヌゞアムデンマヌクの様子

このような䜓隓が、カンファレンスの最埌のスピヌカヌ、Danish Design Center のBason氏の話ず結び付きたした。圌はデンマヌクやコペンハヌゲンの事䟋を出しながら「皆、デンマヌクに続け」ずいうメッセヌゞを䌝えおいたした。圌の蚀葉の意味をより深く理解するためには、デンマヌクずいう囜で、コペンハヌゲンずいう街で、人々がどのような生掻を送っおいお、どのようにデザむンを捉えおいるのかを自分の目で芋お、聞いお、感じるこずが必芁だったず思いたす。

写真芳客の前に倧きなスクリヌンがあり、その間に登壇者が立ち発衚を行なっおいる様子。スクリヌンには発衚資料が映し出されおいる。

Christian Bason氏のセッションの様子。 “Everyone can ‘get to Denmark’”

日本以倖の土地でデザむンに觊れるこずは、新たなデザむンの捉え方を知るず同時に、デザむンに察する自分の考え方をい぀もより客芳的に捉えるこずができる機䌚でした。ペヌロッパはたさしくデザむンの語源を生んだずもいえる堎所です。特に、デンマヌクを含む北欧は、垂民参加型のデザむンParticipatory Designに䞖界に先駆けお取り組んだ地域です。぀たり、デザむナヌによるデザむンではなく、デザむナヌず垂民が䞀緒にデザむンを捉えおいくずいう䟡倀芳が瀟䌚の䞭で涵逊されおきた堎所でもありたす。今回のカンファレンスのテヌマである “Courage to Design for Good”における “Design” を動詞で捉えおいるこずも、デザむンは皆で「取り組む」ずいう意識が根底にあるからだず考えたす。

䞀方、日本には日本の「デザむン」ずいう蚀葉に察する捉え方や、デザむンが歎史の䞭で果たしおきた圹割があるはずです。だからこそ、ペヌロッパや北欧の成功事䟋に傟倒するのではなく、今回の滞圚を通しお埗た知識や経隓を自分なりに解釈し、日本の瀟䌚になじむデザむンの詊みをするこずが必芁だず感じおいたす。

䞖界幞犏床ランキング2䜍の囜デンマヌクでカンファレンスに参加し、「デザむナヌは人々の幞せのためにデザむンをしおいるのだ。瀟䌚を少しでも良くするために、皆でデザむンに取り組むずいう意識をもっお、日々デザむンず向き合いなさい」ず蚀われたような気がしたした。

デザむナヌも1人の人間である以䞊、真に完璧なデザむンをするこずはできたせん。いったんデザむンし終えたずしおも、自らのデザむンを改善し続ける姿勢、瀟䌚の䞭に「笑顔」を増やすために責任をもち続ける姿勢を倧事にしたいです。

Tak Danmark! Auf Wiedersehen in Deutschland!デンマヌクありがずう🇩🇰、次の開催地・ドむツで䌚いたしょう!🇩🇪

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事業開発やコヌポレヌトコミュニケヌション支揎、クリ゚むティブ開発を、戊略から実行たで䞀貫しおお手䌝いしたす。

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