コンセント    社員行動指針を伝えるインナーブランディング施策

堅くなりがちな「社員行動指針」を
社員の本音に寄り添い、届ける。

コンセント社員に対して「社員行動指針」を伝達するために行った自社プロジェクトです。社員が行動指針を自分ごととして捉えるためのコミュニケーション施策を検討・実施し、連作ポスターやイベントの各種ツールをデザインしました。

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[ プロジェクトのポイント ]

  • お仕着せでない社員の本音を刺激するクリエイティブ
  • 話題や行動を生み出すためのさまざまなしかけ
  • 社内に「本気」を示すためのクオリティ
成果物のイメージ(1点目/全13点)
成果物のイメージ(2点目/全13点)
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プロジェクトの背景

コンセントでは企業規模が拡大するにつれて社員の多様性が高まり、コンセントの価値観や判断基準が共有されないことで、企業活動が円滑に進まないケースも見受けられるようになりました。そのため、経営陣から全社に向けて「社員行動指針」が提示されましたが、それを実際の意識・行動に繋げる施策に苦慮していました。行動指針が「規則」のように誤認されて反発を招く場面も見られ、社員の自分ごと化が進みづらい状況でした。

問題解決までのアプローチ

経営陣から提示された行動指針は、これからの会社を見据えた理想像であり、現実の意識・行動からは距離があるものも一部含まれていました。また、行動指針は全社会議で発表され、ブランドブックの配布が行われましたが、日常業務で接する機会は少ないままでした。

行動指針の社内浸透を依頼されたプロジェクトメンバーは、幅広い年齢・職種・部門の社員からヒアリングを行い、議論を重ねて以下の方針を立案しました。

  • 行動指針を語るのではなく、身近な誰かの具体的な行動に紐付けることで「自分ごと化」する。
  • 社員の本音にアプローチするために、建前でなく皮肉やユーモアも交えたコミュニケーションをする。
  • 言葉だけでなくビジュアルも含めてメッセージ化し、社内に感じる・匂わせるようにする。

この方針を元に、以下のような連続施策を企画しました。

  • ある日突然、社内に行動指針をテーマにした謎のポスターが出現。
  • 後日「Concent Design Award」というイベントを発表。全社員に投票カードが配られ、10個の行動指針にふさわしいと思う人や行動を記入して投票。
  • 発表イベントは行動に優劣をつけるのではなく、ひとつでも多くの社員の「ナイスプレー」を紹介する場として設計する。
  • 手書きのメッセージが書かれた投票カードは、後日、社員一人ひとりに手渡される。

クリエイティブのポイント

10個ある行動指針をそれぞれポスターにし、1枚ごとにテーマを設け、社内のアートディレクターが自由にデザインをしていきました。経営陣の意図を理解する一方で、あえて意外性のあるジャンプした発想や表現も採用しています。また、話題性をもたせるために、

  • 意外性のある社員や代表取締役に変装してもらい撮影する。
  • ポスターをクイズ形式にし、後日発表する。
  • 社員の似顔絵を多数登場させる。

などの工夫を凝らしました。

ポスターにそれぞれ1文字ずつアルファベットを付記した謎解きを入れ、答えをQRコードから投稿するとイベント企画の告知が表示され、謎を解いた社員は賞品がもらえる等のイベント性ももたせています。

社内掲示ポスターとはいえ、中途半端なクオリティでは心は動きません。普段からさまざまなクリエイティブに触れている社員にはなおさらです。そのため、イラストレーター、フォトグラファー、スタイリストなど、第一線で活躍するプロフェッショナルを起用し、妥協しない品質を目指しました。

施策のメインである「Concent Design Award」では、10個の行動指針+自由記述のカードを配布し、メッセージを集めました。参加は自由、全て書かなくてもよい、自由記述は何枚でもOKとし、あくまで行動指針を会社からの義務ではなく主体的に選べるものとして扱いました。行動指針を誰かの姿と結びつけて考える行為を通じて、指針そのものへの理解が深まることも狙いとしています。クリエイティブも社外向けのオフィシャルツールとは違ったカラフルな展開で多様性の尊重を表現。コンセント社内に手作りのポストを設置し、最終的には1000枚を超える手書きのメッセージカードが集まりました。

告知開始からイベント当日まで、約2カ月の準備期間があったため、社内の関心度を高く保つために継続的な発信を行いました。文字を手書きし、写真を切り貼りし、手作り感のある壁新聞を社内の各所に掲示。ポスターに登場した変装モデルが役員だったことを明かす裏話や、協力してくれた社員一人ひとりの隠れた特技にスポットを当てています。イベント直前には全社員にコメントつきの招待状を渡すなど、最後まで温度の高いコミュニケーションに努めました。

年度末の最終営業日に、全社納会を兼ねた「Concent Design Award」が実施されました。集まったカードを壁一面に掲示し、同じ行動指針でも人によってさまざまな解釈があることを可視化しています。面白い、知られていないエピソードをイベント形式で紹介しながらも、会場内はカードをみながら食事やお酒を楽しむ社員の熱気にあふれていました。

イベント開催にあわせて期間限定の特設サイトもオープン。すべてのカードがモーショングラフィックとして再構成されており、乱舞するカラフルなカードをクリックすると、ひとつひとつのメッセージを読むことができるしくみです。

社員同士で褒め合うポジティブなコミュニケーションの総量を増やし、行動指針が社内で語られる機会を増やした一連の活動を通じて、イベント開催前よりも行動指針の認知が進みました。また、参加者からは「普段の行動を振り返る良い機会になった」「自分では気づいていない長所を指摘されて励みになった」という感想も多く聞かれました。

行動指針は会社にとって大切な存在ですが、それを社員の行動変化に結びつけるには、継続した社員目線のコミュニケーションが必須です。本プロジェクトでは、体験のデザインとクリエイティブ開発を通じてそれを実施しています。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 株式会社コンセント

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