亀田製菓   “Better For You”を届けるコーポレートサイト

サイトトップのメインビジュアル。家族でお菓子を食べている写真と、亀田製菓のBetter For Youのメッセージ。

お客様に寄り添う表現で
企業からのメッセージを伝える

亀田製菓株式会社様(以下、亀田製菓)のコーポレートサイトリニューアルを支援しました。企業としての在り方、進むべき方向性に照らした現状サイトの調査、UX方針の策定。そこから導き出したものを“生活者”であるお客様へ届く形に整理し磨き上げた情報設計、新規コンテンツおよびデザイン開発、実装。それらを亀田製菓と共に一気通貫で行うことで、企業が本当に伝えたかったメッセージを体現することができました。第10回Webグランプリ「コーポレートサイト賞 グランプリ」を受賞。

  • ウェブサイト・サービス
  • デジタルマーケティング支援
  • メディア・コンテンツ開発
  • クリエイティブ開発

[ プロジェクトのポイント ]

  • クライアントと共にUX方針を策定
  • ターゲットに寄り添うコンテンツデザイン
  • 企業の「想い」を体現する世界観づくり
6枚中1枚目:サイトキャプチャ。トップページのピックアップコンテンツエリア
6枚中2枚目:サイトキャプチャ。ハイハイすくすく質問箱ページのトップ
6枚中3枚目:サイトキャプチャ。お米と米菓のいいところページのトップ
6枚中4枚目:サイトキャプチャ。企業情報紹介ページ
6枚中5枚目:亀田製菓のBetterFor Youページより一部抜粋
6枚中6枚目:品質への取り組みページより、工場長のインタビュー。

プロジェクトの背景

亀田製菓は国内シェア約30%を占める、米菓事業のリーディングカンパニーです。「亀田の柿の種」などの主力商品はあるものの、お客様の嗜好が多様化する中で選ばれ続けるためには、「亀田製菓だから買う」という企業ファンの創出が不可欠です。

亀田製菓には、商品を通じてお客様の健やかなライフスタイルへ貢献する“Better For You”という考え方がありました。しかしお客様と企業との重要な接点であるコーポレートサイトは、商品情報がメインの構成になっており、“Better For You”の考え方をお客様視点で伝えることができていませんでした。お客様が企業の性格を知り、愛着を感じてもらうためのコンテンツが不足している状態だったのです。

問題解決までのアプローチ

まずは“Better For You”という考え方を、ファン化を促す全ての施策のコアとして再定義。その1つが本プロジェクトであると位置付けた上で、現行サイトの課題をコンテンツやガバナンスといった観点から多角的に抽出し、やるべきことの方針を立てていきました。

同時に中長期的にビジネスへ貢献するコーポレートサイトを構築すべく、コンセントでは制作体制とは別にPMO体制も整えました。サイト運営全体を戦略的に支援することで、常にビジネス視点をもちながら運営全般での実施内容と実現方法を検討できるようにしました。

次に、企業メッセージの打ち出し方を明確にするためファン指標の定義とターゲット設定を行いました。亀田製菓とコンセント社内でアンケートを実施し、米菓に関心があるのはどのような属性の方が多いのかを探索。結果を「商品ファン度」と「企業ファン度」の2軸で整理しました。その中から、生涯にわたって米菓を購入することが最も期待できる「小さな子どものいる親」かつ「米菓好きで亀田製菓は知っているが、選ぶときは企業名を認識していない」層をターゲットと設定。この層が「米菓を買うときはいつも亀田製菓から選ぶ」状態になることを目標としました。

画像:ファン指標の定義とターゲット設定を整理した図

アンケート結果をもとにファン指標を定義。設定したターゲットが、どのレベルに到達することを目標とするかを可視化した。

さらに、両社のプロジェクトメンバー計17名で4回にわたってワークショップを実施。策定したターゲットがファン化に至るにはどのようなユーザー体験が考えられるかを自由に発想し合いました。体験にはさまざまな可能性が考えられるため、オンライン・オフラインといった場を限定せず幅広くアイデアを出すことを行っています。

その結果、「米菓は家族の楽しいコミュニケーションツール」「小さな子どもをもつ親だからこそ気になる、商品の安全性や米菓の栄養面」といった方向性のアイデアにメンバーの共感が集まりました。家族だんらんが楽しくなる、安全性や栄養面で信頼できると思える体験をすることで企業ファンになるというカスタマージャーニーマップを策定しました。

クリエイティブのポイント

カスタマージャーニーマップで定義した体験をかなえるクリエイティブにするために「亀田製菓は家族に寄り添い笑顔を届ける企業であることを、ターゲット目線で情緒的に表現する」ということをコンテンツとデザインの方針にしました。

サイトのトップページと付随するコンテンツには、おせんべいを手に語り合う家族のビジュアルを採用。家族の笑顔のそばにいつも亀田製菓があるということを、“Better For You”から始まるコピーと共に温かな世界観で表現しています。

サイトキャプチャ:サイトトップのメインビジュアル。家族でお菓子を食べている写真と、亀田製菓のBetterFor Youのメッセージ。
サイトキャプチャ:亀田製菓のBetter For Youページより一部抜粋赤ちゃんがお菓子を食べている写真と、「はじめてのおやつに」のメッセージ。母親が友人とお菓子を食べている写真と、「気の置けない友人と」のメッセージ。

亀田製菓の商品はお客様にとってこんな存在でありたい、というイメージをビジュアル化。ターゲットにマッチするよう撮影場所やモデルの選定を注意深く行った。

サイト操作時には米菓が飛び出したり、バナー画像がおせんべいをかじったような形に変化したりと、インタラクション面においても笑顔になれるようなデザインにしています。

トップページのブランドラインナップのアイコンから米菓が飛び出す様子
亀田製菓のBetter For Youページより一部抜粋。お米と米菓のいいところページの丸いバナーが、お煎餅をかじられたような形に変化している様子

楽しさを表現するとともに、ユーザーが思わず閲覧したくなる仕掛けとしても機能する。

新規コンテンツでも、亀田製菓の強みをターゲット目線で編集したページを制作。お米の研究を行う「お米総合研究所」や、乳幼児用おやつを主力商品にもつといった特徴を食生活や育児に役立つ情報とひも付け、ターゲットの共感が得られるような内容にしています。

サイトキャプチャ2枚。左:お米と米菓のいいところページ。お米がパワフルなエネルギー源であることなどが紹介されている。右:ハイハイすくすく質問箱ページ。乳幼児期のおやつの食べさせ方についての質問と回答が掲載されている。

お米と米菓のいいところをカジュアルな切り口で紹介(左)。乳幼児期のおやつにまつわるお悩みに、専門家がアドバイス(右)。

リリース後、亀田製菓社内からは「目指したい姿が可視化された。私たちが誰に何を届けるのかということが再認識できた」といった声が上がりました。コーポレートサイトの戦略と制作の両輪で亀田製菓に伴走し、あるべき姿を常に共に考え実行したことが、亀田製菓のメッセージを適切に表現できたことにつながっています。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 亀田製菓株式会社 様
URL https://www.kamedaseika.co.jp/
公開日/発行日 2022/06/28

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