
実際の商品を手に取るような体験
質感まで伝わるデジタル見本帳
インテリア事業およびスペースソリューション業務など、トータルインテリアの企画、開発、販売を展開するリリカラ株式会社様(以下、リリカラ)。その最高級壁紙ブランド「Lilycolor MATERIALS」のデジタル見本帳制作を支援しました。商品の質感が、オンラインでも確かに伝わるクリエイティブを提案しました。
- ウェブサイト・サービス
- 映像
- 販促ツール
- デジタルマーケティング支援
- デジタルプロダクト開発支援
- メディア・コンテンツ開発
- クリエイティブ開発
[ プロジェクトのポイント ]
- さまざまな立場の視点、アイデアを取り入れた検討プロセス
- 商品のリッチな質感を伝える“情緒的要素”や“歴史背景”を取り入れたコンテンツ
プロジェクトの背景
オフラインで配布する紙版の見本帳を、営業ツールの中心として使用していたリリカラ。従来は3〜4年ごとに行う見本帳の更新時期に合わせて営業活動をしていましたが、更新までの間に完売や廃番になった商品もそのまま誌面に残り、最新の情報を顧客に紹介しづらいことから、デジタル版の見本帳制作プロジェクトが始まりました。
対象は、リリカラの中でも最高級の壁紙ブランド「Lilycolor MATERIALS」。商品の質感がオンライン上でも手に取ったときのように伝わる顧客体験と、最新情報のオンタイムでの提供が不可欠でした。
問題解決までのアプローチ
デジタル見本帳の検討には、サービスデザインのアプローチで取り組みました。
1.関係者インタビュー
商品の顧客、また営業担当者に対してインタビューを実施し、見本帳に対するユーザー側とビジネス側のニーズを把握しました。
2.カスタマージャーニーマップ作成
インタビュー結果をもとに、商品選定を行うタイミングやリリカラとの接点、選定に当たって重視するポイントなど、As-Isの顧客体験を分析しました。

顧客の一タイプである「内装デザイナー」の壁紙探し体験をまとめたカスタマージャーニーマップ
3.アイディエーションワークショップ
プロジェクト推進メンバーに加えて、営業や企画など他部門のメンバーも参加するワークショップを開催しました。As-Isの顧客体験に対してどのようなデジタル見本帳を提供できるとリリカラが選ばれるのか、さまざまな観点からのアイデア出しと有効性の検討を行いました。

ワークショップは部署間の商品に対する認識のズレを埋め、理解を深めることにもつながった。
4.コンセプトブックの作成
デジタル見本帳を通じて実現したい顧客体験をコンセプトブックの形にまとめました。ここで定義した「デジタル見本帳に必要な要件」をクリエイティブの指針として、制作フェーズへと進みました。

完成したコンセプトブック。誰が読んでもブランドの価値をブレなく理解できるように編集した。
クリエイティブのポイント
完成したデジタル見本帳は、スクロールをすると壁紙の画像が広がり、カーソル操作することで素材の印象を鮮明に感じられるようにデザインしました。商品によっては100種類以上のバリエーションがあるため、冗長にならないようにレイアウトを工夫し、動きを加えて飽きることなく閲覧できるように表現しました。

デジタル見本帳のトップページ。カテゴリーのバナー上にマウスオーバーすると、素材の写真が表示される。

壁紙の商品一覧ページ。事例と併せて紹介することで使用イメージをより鮮明に訴求している。
商品の上質さをより深く伝えるために、特集記事と動画コンテンツを制作して情緒的価値を訴求しています。実際の製造現場を訪れて生産者に直接インタビューを行い、壁紙が生み出される工程や生産者の妥協しないものづくりへの思いを展開しました。和紙や金箔などの日本の美を代表する素材を扱っており、その取材を通じて歴史や文化などの背景を掲載することで、顧客に商品の価値をより深く“伝える”役割を果たしています。

左:紙カテゴリー特集のトップページ。右:紙カテゴリー特集記事内のインタビューの一部抜粋

紙カテゴリー特集の動画の一部抜粋
また、本プロジェクトによって営業業務の効率を向上させたい思いがありました。そのための取り組みとして、従来は対面や電話で受けていたサンプル依頼やカスタムオーダーを、デジタル見本帳が掲載されるウェブサイトから相談できる窓口を設けました。オンラインでも変わらず、丁寧に営業対応できる環境を整えました。
[ プロジェクト概要 ]
クライアント名 | リリカラ株式会社 様 |
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公開日/発行日 | 2024/04/12 |
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