サーキュラーエコノミーの社会浸透を
デザインの力で伴走・支援する
日本財団が推進する海洋ごみ対策事業「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環として、一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構(JASTO)と株式会社リバネス(以下、リバネス)が共同で取り組む「プロジェクト・イッカク」の説明スライドをデザインしました。
第9回 超異分野学会 本大会でのプレゼンテーションに使用されたほか、出力配布や先方環境での編集にも対応できるよう、PDFとPowerPointを用いて制作しました。
スライドは
からご覧いただけます。- ドキュメント・スライド
- クリエイティブ開発
[ プロジェクトのポイント ]
- スライドの顔となるオリジナルのメインビジュアルを作成
- 抽象的な概念はインフォグラフィックやアイコンを用いてわかりやすく
- データ形式や使用書体はフレキシブルな運用を見据えたものに
プロジェクトの背景
プロジェクト・イッカクは、海ごみを削減するビジネスモデル創出にむけた根本的な「仕組み」を作り、それを社会に浸透させていくことを目指しています。そのためには「ゴミを拾う」「ゴミの分別に気をつける」という個人レベルの取り組みではなく、現代社会の消費システム自体を見直す広範なアプローチが必要です。そのような新しいアプローチを生み出すため、ベンチャー企業や学術機関など、異分野に所属するメンバーから成るチームで取り組んでいるのが特徴です。スライドでは、本プロジェクトの前提となるサーキュラーエコノミー(循環型経済)の必然性という抽象的な概念と、実際のチーム編成や取り組みといった具体的な内容の両方をわかりやすく伝える必要がありました。
また、プレゼンテーションの場でプロジェクト・イッカクのイントロダクションとして部分的に利用でき、かつ独立した配布用資料としても成立するものにしてほしいというリクエストをいただきました。
問題解決までのアプローチ
プロジェクト・イッカク初動時のワークショップから参画し、プロジェクトの内容を深く理解した上でスライド構成の検討を進めました。また海ごみ問題をはじめとするディープイシューや、それを解決するためのキーワードであるサーキュラーエコノミーをどのように捉えているのかを関係者間でディスカッションし、対外発信する際の意義や認識を揃えていきました。
打ち合わせ時間内でスライド構成やデザインの修正箇所を洗い出し、ご担当者さまがその場で意思決定を行いやすいようファシリテーションすることで、持ち帰っての確認・検討を最小限に抑えてスピーディーに進めることができました。
クリエイティブのポイント
「海ごみに関するプロジェクトであること」が表紙からわかるように、キャッチーなメインビジュアルを制作しました。見る人に「海ごみ=汚いもの」というネガティブな印象を抱かせないよう留意しながら、新しい経済システムを社会へ浸透させていくビジネスプロジェクトであることを意識したニュートラルなイラストで表現しました。
表紙のメインビジュアルは一見すると抽象的なデザインパターンのようだが、波の合間に浮かぶ海ごみを表現している。
プロジェクトへの信頼感や期待感を高められるよう、スライド全体のトーンを先進性を感じるようなスタイリッシュな印象に統一しました。
プロジェクト・イッカクにおけるサーキュラーエコノミーの必然性など、抽象的な概念をインフォグラフィックでわかりやすく表現しました。プロジェクトの最大の特徴でもある「異分野の掛け合わせ」は、より直感的に理解できるようにアイコンを用いています。
デザインはIllustratorで制作し、Web掲載・出力配布用のPDF版と、プロジェクト・イッカクのメンバーが今後も編集・流用可能なPowerPoint版の2種類を納品しました。フレキシブルな運用を考慮し、書体はWindows・Mac両方で使用できるフリーフォントを採用しています。
また、学会などのプレゼンテーションでスクリーンに投影した際の見やすさも考慮しました。文字の大きさや色のコントラストなども検討し、さまざまな環境下で見やすいデザインにしています。
[ プロジェクト概要 ]
クライアント名 | 株式会社リバネス 様 |
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URL | |
公開日 | 2020年4月23日 |
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