実話をもとにしたユニークな漫画で
CSR精神を若い世代に伝える
サントリーホールディングス株式会社様(以下、サントリー)の企業理念やCSR活動について周知するWeb施策「Sなひとびと」を企画・制作しました。本プロジェクトは、主に20〜30代への認知向上を目的とし、全15話の連載漫画をリリース。回を重ねる中でクオリティの維持・向上を目指して、定量・定性の調査をもとにコンテンツ改善を行いました。
- ウェブサイト・サービス
- デジタルマーケティング支援
- メディア・コンテンツ開発
- クリエイティブ開発
[ プロジェクトのポイント ]
- CSR活動を、くすっと笑える漫画コンテンツとして発信
- 演出を加えつつも、現場への取材をもとにあくまでも実話にこだわる
- ログ分析やチャットインタビューなどをもとにした継続的コンテンツ改善
プロジェクトの背景
もとよりサントリーブランドのファンは多く、サイト会員登録者数も堅調ですが、その企業理念やCSR活動において、若年層への認知には課題感がありました。また、若年層へのアプローチを念頭にプロジェクトを進める中で、特に創業の精神「やってみなはれ」に体現されるチャレンジングでユーモアに溢れた企業イメージが、若い世代に浸透していないこともわかってきました。
問題解決までのアプローチ
まず、スポーツ・文化・社会・地域貢献・環境活動など、サントリーの多岐にわたるCSR活動について棚卸しを行い、情報を整理しました。その後、ご担当者様を交えたブレストやワークショップを経て、CSR活動にまつわる情報に、ターゲットが軽い気持ちで触れられる機会をつくるべく漫画連載企画の検討を進めました。ターゲットの世代と親和性の高いソーシャルメディアでのタッチポイントづくりを想定しながら、既存のWeb施策との連携やより広くリーチさせていくことを目的に、幅広い選択肢からシェアラブルなWebコンテンツでの展開を選択しました。
サントリーのCSR活動はそのすべてが企業理念に裏打ちされており、社外の人間からは、ともするとエキセントリックにも思えるほどの意思と行動の伴うものでした。この驚きをユーザーに擬似体験していただくべく、漫画コンテンツは企業目線の語り口ではなく、社外の登場人物の目線で描くことにしました。ユーザーの「知りたい」「読み進めたい」という気持ち、「読むモチベーション」を維持させるように工夫しながら、その企業理念やCSR精神が露わになったエピソードを全15話で伝えました。
ユーザーの興味を喚起する漫画コンテンツ
1話ずつ漫画を公開するごとに、定常レポートでアクセスログに注視しながら、ストーリー構造や表現手法についてフィードバックを行い、次回コンテンツやSNSでの掲出方法などの改善へとつなげました。また、Webのチャットサービスで簡易アンケート調査を行い、実際に公開しているコンテンツをもとに、一般の方々の反応を集約して反映し、評価改善に使用しました。
サイト会員に登録されているお客様のアンケートでの評価も高く、また本コンテンツを通じてコーポレートサイトに課題としていた若年層を含む多くの新規訪問者を呼び込むことができ、サイト内の既存コンテンツへの送客にも貢献しました。
クリエイティブのポイント
コンテンツには、どこかくすっと笑えるポイントを意図的に混ぜ込み、ユーザーの興味を持続させる構成で展開しました。冒頭5〜9コマの漫画部分では、盛り込む情報をできるだけ削ぎ落とし、漫画部分から溢れてしまう「企業側がアピールしたい活動」のユニークな部分を漫画直下の登場人物のコメントでフォロー。さらにスクロールすると実際のCSR活動中の写真が出てくるという一連の流れで、軽い気持ちで読み進めるだけで全体像がつかめ、CSR活動そのものへ興味が喚起される構成にしています。
登場人物のコメント、実際の活動の様子が分かる写真や動画、活動の詳細リンクでフォロー
漫画表現にあたっては、若年層がよく目にする媒体でも露出が高く、強烈なタッチとシュールな世界観をもつイラストレーターの沼田光太郎氏を起用しました。Webサイトのデザインは、イラストレーターの世界観をベースに、なるべくコンテンツに集中できるようシンプルにまとめました。
コンテンツ制作にあたり、実際にCSR活動にあたっている各担当者様にインタビューを行い、実話の中からサントリーならではの「Sな」ポイントを抽出して漫画に落とし込んでいます。ユーモアを扱うコンテンツの場合、企業理念や商材との兼ね合いで表現に制約が生まれることも少なくありませんが、本プロジェクトにおいてはディレクター、デザイナー、イラストレーター、ご担当者様で表現について協議しながら企画を練り、バランス感をもってその個性を表現しています。
[ プロジェクト概要 ]
クライアント名 | サントリーホールディングス株式会社 様 |
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公開期間 | 2018年3月〜2022年6月 |
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