はくばく   大麦ブランディング

写真:食卓の白いランチョンマットに並んだ健康的な食事の様子。焼き鮭、卵焼き、ほうれん草の和え物、味噌汁、漬物、果物と、中央に麦ごはんが入ったお茶碗を両手で持つ女性。

「大麦といえば、はくばく」の
イメージをつくる

株式会社はくばく様(以下、はくばく)の大麦商品拡販を目的としたブランディングプロジェクトです。ターゲット定義やコミュニケーションチャネルの設計などの戦略部分から、具体的なコンテンツ制作まで一貫して支援しました。

  • ウェブサイト・サービス
  • 販促ツール
  • ブランディング支援
  • デジタルマーケティング支援
  • メディア・コンテンツ開発
  • クリエイティブ開発

[ プロジェクトのポイント ]

  • ブランドを認知・普及するための体験ストーリー設計
  • クリエイティブサンプルを用いた、ブランドメッセージの効果検証
  • ブランド戦略に則ったコンテンツ企画・制作
画像(8枚中1枚目):キャッチコピー「おいしい大麦は、はくばく」と、はくばくのロゴマーク
画像(8枚中2枚目):ワークショップで使用したカードが並ぶ写真
画像(8枚中3枚目):「おいしい大麦研究所」読み物ページ
画像(8枚中4枚目):「おいしい大麦研究所」大麦の炊き方・調理方法のページ
画像(8枚中5枚目):ロゴ「はくばくこだわり大麦製法」
画像(8枚中6枚目):研究所でフラスコの中身を観察する女性のイメージ写真
画像(8枚中7枚目):炊飯器を並べて麦ごはんを炊いて実験しているメンバーたちの写真
画像(8枚中8枚目):麦ごはんの実験を行ったはくばく社員と制作メンバーが並んでいる写真

プロジェクトの背景

大麦や雑穀を提供するはくばくでは、一過的に売れる施策ではなく、長期視点で生活者から共感を得るためのブランディング戦略が求められていました。とりわけ、「もち麦」などの大麦製品のニーズを喚起し、生活者に麦ごはんを習慣化してもらうことが求められました。

問題解決までのアプローチ

ブランディング施策のゴールとして、大麦の健康効果を一般普及させることと、「大麦といえば、はくばく」と想起する率の向上、を掲げました。

そのゴールを目指すプロジェクトとして、以下のことを実施しました。

  1. 1.生活者視点での理解と共感
  2. 2.ターゲットと訴求コンセプトの定義
  3. 3.ブランド体験ストーリーの設計
  4. 4.コンテンツ企画・制作

1. 生活者視点での理解と共感

はくばくの社員の方と、大麦・雑穀を好む一般生活者とでワークショップを行い、ブランディングの方向性について仮説を設定しました。ここでは精度の高い仮説設定を目指すのではなく、一般生活者に対するリアルな理解と共感を感じることを重視しました。一般生活者と同じテーブルではくばく商品を食したり、はくばくのブランディングを一緒になって検討するなど、「生活者視点」に立つことができました。

写真1:分析したワークシートを見せ合いながら議論する参加者
写真2:30名近くが参加したワークショップ会場amuの全景
写真3:検討を進める参加者たち
写真4:グループごとに試食しながら意見を交換

実際のワークショップの風景。ワークショップはメディア・シンキングの手法をもとに進行しました。

2. ターゲットと訴求コンセプトの定義

ブランディング施策を戦略的に行うには「どのターゲットにどのような認知を与えるか」の設定が不可欠です。ワークショップでの仮説を参考に、Webリサーチを複数回実施し、ターゲットセグメントを定義しました。年齢・性別はもとより、商品の購入経験や購入意欲、商品理解度などの観点から設定し、ブランディング施策に最も効果が高いセグメントを割り出しました。そして、そのターゲットがもつ大麦製品へのイメージや期待度、志向するライフスタイルなどから、与えるべきコンセプトの仮説をいくつか設定し、クリエイティブサンプルを用いた検証を行いました。その結果、「からだメンテナンス」というコンセプトに絞り込み、これを軸に、ストーリーを設計していきました。

レポートイメージ:Webリサーチから得られたデータのレポート例

2000名程度を対象としたWebリサーチを複数回行い、生活者動向を探りました。

クリエイティブサンプル:右端に縦書きでキャッチコピー「食べるだけで からだメンテナンス」があり、15行程度の本文が続いた後、左端に「おいしい大麦は、 はくばく」の文字。その下には、右からいくつかの商品パッケージ写真が並び、左端の最後にはくばくのロゴが置かれている。

Webリサーチでの検証に用いたクリエイティブサンプル。どのような商品訴求をすればターゲットに魅力が伝わるか。クリエイティブサンプルを複数案作成し、検証しました。

3. ブランド体験ストーリーの設計

定義した訴求コンセプトを、どのようなチャネルで体験していくかのストーリーを設計しました。Webリサーチにてターゲットが日々接する情報チャネルを洗い出し、そのチャネルごとにどのようなメッセージを伝えていくかを定義していきました。その中で、Webコンテンツへの接し方や、ラジオへの接触頻度が他の層と比較して相対的に高いことなどが明確になり、コンテンツ設計に活かしていきました。

4. コンテンツ企画・制作

具体的なコンテンツとして、大麦に関するWebオウンドメディアとラジオ番組・CMの企画制作を行いました。Webオウンドメディアは「おいしい大麦研究所」と題し、大麦の健康効果や大麦を使ったレシピなどを展開しています。ターゲットの興味喚起を促すメッセージや、「大麦をどう認知してほしいか」を各コンテンツに散りばめています。
また、「おいしい大麦研究所」は大麦情報のプラットフォームを目指し、たとえばメディア関係者が大麦の健康効果を学術的な研究成果を含めて調べたいときなどにも機能するようにしました。メディアを通じて「大麦といえば、はくばく」の認知が広く普及するようなPRとしての工夫もしています。
なお、Web開発だけでなく、運用体制や運用フローなど、品質維持のための継続的な運用を見越した設計も行いました。

ウェブページの画面イメージ:画面左側に「おいしい大麦研究所」のウェブサイトタイトル、その下にウェブサイトのメインメニューが並び、一番下にはくばくのロゴがある。画面右側は「食べるからだメンテナンス」のインデックスページ。タイトルの背景にメインビジュアルとなるイラストが大きくあり、その下に各記事への動線となる写真が並んでいる。

「おいしい大麦研究所」の「食べるからだメンテナンス」ページ。大麦を食べ続けることでの健康効果について、リサーチを元にした「響く」表現を随所に採用しています。
また、Webサイトの制作では、コンセントが開発したWebサイト構築パッケージ「CONNECT」を用いています。「CONNECT」により、サイト情報設計にかかる工数を最適化し、企画や取材、執筆により注力することができます。それにより全体の品質を向上させることができました。

ラジオ番組は、ニッポン放送の「はくばく健康タイム 元気のみなもトーク」を企画。毎週ゲストを呼び、大麦にかかわらず健康情報全般をお届けしています。健康全般から大麦へ、連想をつなげる役割をしています。番組内では「おいしい大麦は、はくばく」と繰り返し、ここでも「大麦といえば、はくばく」の認知普及を狙っています。
ラジオCMでは、大麦の健康効果を訴求するとともに、「おいしい大麦研究所」に来ていただくための流入施策としても設計されています。

バナー画像:ラジオ番組「はくばく健康タイム 元気のみなもトーク」の広告バナー

ラジオ番組・CMの企画制作は、パートナー企業のtakibiが担当しました。

クリエイティブのポイント

ターゲットに即したトーン&マナーの設計に注意を払いました。ターゲットである中高年の女性が今好むトーンは何か、どのような言い回しに好意を持ち拒絶するのかをリサーチし、クリエイティブに活かしています。とりわけ現在の中高年女性はデザイン感度が高いので、いわゆる「シニア」然としたものを避けています。
また、「おいしい大麦研究所」では、トーン&マナーを踏まえつつ各コンテンツに応じた表現に定着させるために、スタイリストや料理撮影を得意とするフォトグラファー、ライター、イラストレーター、管理栄養士などをアサインし、統合した世界観の中でコンテンツを制作しています。

レシピページの画面イメージ:画面左側に「おいしい大麦研究所」のウェブサイトタイトル、その下にウェブサイトのメインメニューが並び、一番下にはくばくのロゴがある。画面右側には大きくレシピのタイトルと料理の写真が大きくあり、その下に調理時間やアドバイスが掲載されている。

Webサイト全体のトーンも去ることながら、料理の見せ方、テーブルセッティングに関しても、ターゲットに刺さるビジュアルを目指しています。

大麦コンテンツページの画面イメージ:画面左側に「おいしい大麦研究所」のウェブサイトタイトル、その下にウェブサイトのメインメニューが並び、一番下にはくばくのロゴがある。画面右側では、麦ごはんの実験企画ページのキャッチコピーと、炊飯器を並べて麦ごはんを炊いて実験しているメンバーたちの写真がある。

麦ごはんの究極の炊き方を探る実験企画。広告的に自社商品を推すようなコンテンツは排除し、本音に迫ったコンテンツづくりを心がけています。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 株式会社はくばく 様
URL https://www.hakubaku.co.jp/omugi-lab/
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