デザイナーが実践するお仕事管理術

「朝夜設計」のススメ

  • 佐山円未UXデザイナー


女性が付箋を使ってタスクを整理しているイラスト

こんにちは、UXデザイナーの佐山です。
2019年4月から働き方改革関連法が順次施行され、より多様で持続的な従業員の「ライフ・ワーク・バランス」の実現に向け、各社さまざまな取り組みをされていますよね。コンセントでも法律に対応した勤務ルールの設定など、しくみを整備しながら新しい働き方を模索しています。
働き方を変えるには、組織からの働きかけだけでなく、従業員一人ひとりが時間との向き合い方を考えて行動を変えていくことも大切です。
今回は、私が入社当初から3年間取り組み続けているお仕事管理術「朝夜設計」についてご紹介したいと思います。

朝夜設計とは何か

出社直後の30分でその日に取り組む業務内容を計画し、終業前の30分で振り返りをすることを、朝夜設計と呼んでいます。
どのように担当業務を進めるつもりなのかを同じプロジェクトのメンバーに共有するため、自分以外の従業員へ公開することを前提に作成しています。

画像

画像左:朝に立てた計画。画像右:朝に立てた計画の振り返り。詳細なスケジュールを公開することにより、自身の緊張感を維持する効果も得られます。

朝設計に書いてあること

余裕度
私はその日の余裕度を天気予報の形で表して、自分の状況を他のメンバーに伝えています。
晴れ→とても余裕あります。ご相談歓迎です。
曇り→少し余裕あります。必要あればお声掛けください。
雨→余裕ありません。緊急の打ち合わせご遠慮願います。
雷→本当に余裕がありません! 予定があるので絶対に退社の時間をずらせませんor残業します。

時間割
出勤から退勤時間までに、どんなふうに業務を進めていくのか、15分刻みの時間割をつくります。

意図・想い
「打ち合わせが続くので午後に作業する」「誰かと連携しながら進めるためこまめに連絡を取る」など、どういう意図でこの時間割にしたかを書きます。

つぶやき
最近見た映画や読んだ本、おすすめスイーツなど、好きなことを書きます。他のメンバーが見ることを前提に、コミュニケーション材料を提供するつもりで書きます。

朝夜設計がもたらす効果

実際に朝夜設計を3年間続けてみて、どんな効果を感じたかをご紹介します。

業務のブレイクダウン能力を鍛えられる

打ち合わせ業務一つをとっても、「打ち合わせの準備」だったり「参加者へのリマインド」や「開催後のラップアップ」などのタスクが潜んでいますよね。
夜の振り返りをする際に、朝に立てた計画からのずれで、自分が見逃していたタスクが明確になります。これを毎日繰り返すことによって、タスクの内容を細かく捉えるスキルが身についていきます。
また、業務をタスクレベルに分解することによって「若手メンバーのタスクの進め方を先輩が見守りやすい」というメリットもあります。特にリモートワークになってからは、「タスクの可視化」がコミュニケーションロスを削減し、スムーズなプロジェクト進行につながるなど、効果をより感じられるようになりました。

生産性を意識し、業務の優先度を検討することができる

朝夜設計で行動を管理することによって、自分が1日に活用できる時間を知ることができますし、「その時間に対して生み出した成果」である「生産性」についても意識を向けることができます。生産性に意識が向くことによって、時間内に仕事を終えるために、業務の優先順位を考える癖がつくようになります。
また、あらかじめ1日の予定を把握しているので突発的なタスクに対応できるかどうかも即時の判断がしやすくなります。

自分に合った働き方を考えるきっかけにできる

予定通り進まなかった原因を考えると、「今日は集中力がイマイチだった」「大きな打ち合わせの後に疲れてしまって、10分の休憩を入れた」といったように、自分のコンディションの傾向に気づける場面が増えます。
そうすると「この打ち合わせの後は10分休憩を予定に入れよう」など、余裕をもって働くための行動を自分で検討できるようになります。

コミュニケーションの場として活用できる

これは主に朝夜設計に「つぶやき」の項目を入れていることによる効果です。
「つぶやき」には、前述の通り昨日読んだ本の話や、はやりのスイーツの話など、雑談ネタを書いていて、普段関わる機会が少ない人とコミュニケーションを取るきっかけになっています。
自分が知らない情報や、Tipsを共有してもらえることもあり、ちょっとした学びの場になることも珍しくありません。

オンライン上で様々なコミュニケーションが行われているイメージイラスト

気をつけているポイント

上記のような効果を発揮するために、気をつけているポイントをご紹介します。

朝設計は細かく書く

例えば「作業」とざっくり書くだけでは、そのタスクの進め方が見えないので問題があってもわかりにくいですし、時間の使い方も測ることができないですよね。
「デザインの事例を探す」「〇〇画面デザインを一度粗くつくる」などと細かく記述することで、タスクの見逃しが減りますし、他の人から見ても理解しやすい状態になります。

タスクを並べるだけにしない

手持ちのタスクを並べるだけでは、予想外のことが起きたときに対応することが難しくなります。
例えば、この時間にクライアントから連絡がきそうだな、と思ったら返信する時間をあらかじめ予定に入れておくようにします。

夜設計でしっかり振り返る

振り返りの際には、特に以下の3つを踏まえて振り返りをしています。

  • 実際に自分がどの程度時間をかけたのか
  • 見逃していたタスクは何か
  • 時間の設定は適切だったか

モチベーションを維持する取り組み

ずっと続けていると、書き方が徐々に簡略化されてしまうことがあります。
そこで、他のメンバーの朝夜設計に「いいね」をつけたり、コメントをして交流を図ったりすることで、朝夜設計を続けるためのモチベーションを高め合っています。
また、月の初めには取り組みたいテーマや目標を書いて、気持ちを新たにしています。

おわりに

朝夜設計のポイントは、「振り返りを必ずすること」「他の従業員にオープンにすること」です。この2点によって、タスクを漏れなく実行する以上の効果が発揮できると思います。


実際に、朝夜設計を導入しているコンセントのUXD(User Experience Design group)では、社内で相対的に生産性が高く、リモートワーク下でも品質高く仕事ができているという役員からの評価を得られています。また、朝夜設計により社内のコミュニケーションが増えたことで、メンバーの成長に寄与できたり、メンタルヘルスにも好影響を及ぼしたりといった成果が得られています。


本記事では基本的なやり方をご紹介しましたが、項目を変えてみたり、スケジュールアプリで予定を立ててキャプチャを共有したりするなど、ぜひご自身のやりやすい方法を試してみてくださいね。

[ 執筆者 ]

コンセントは、企業と伴走し活動を支えるデザイン会社です。
事業開発やコーポレートコミュニケーション支援、クリエイティブ開発を、戦略から実行まで一貫してお手伝いします。

ページの先頭に戻る