オンラインを活用したチームビルディング 社内懇親イベントの実践例と企画のポイント

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    関 悠嗣デザイナー

こんにちは、デザイナーの関です。
コンセントでは現在、リモートワークとオフィス出社を併用しています。リモートワークは、多様な働き方を可能にする一方、「社員が顔を合わせる機会が少なくなる」「雑談が減る」などの声もあるかと思います。また、2020年に入社した僕の場合は、入社当初からリモートでの勤務だったため、対面で会ったことのないメンバーとオンライン上で関係をつくっていく必要がありました。

そこで今回の記事では、僕が所属するUser Experience Design group(以下、UXDグループ)で行ったチームビルディングのためのオンライン社内懇親イベントを、企画のポイントとともにご紹介します。

イメージ画像:オンラインホワイトボードMiroでリアクションを伝える時に使う絵文字のアイコン。

グループ内の交流イベントを開催

20人弱のメンバーからなるUXDグループでは、人事年度の初め・中間・終わりのタイミングである7月・1月・6月に、グループメンバー全員参加のオンライン社内懇親イベントを開催し、メンバーの交流機会をつくりました。

自己紹介&目標共有会(7月)

グループのキックオフとして、まずは「お互いの『ひととなり』を知る」ことを目的とした「自己紹介&目標共有会」を開催しました。

*コンセントでは評価制度の一環として、人事年度のはじめにメンバーそれぞれの個人目標を設定しています。

キャプチャ:Miroのボード。

メンバーのひととなりを知るための「12の質問」と「今期の目標」を、オンラインホワイトボードMiro上のシートに記入して発表。気になった箇所には自分のアイコンがついた「気になる!シール」を貼り、メンバーがお互いどんなトピックに興味関心があるのかを見える化しました。

新年会(1月)

人事年度の折り返しのタイミングに当たる1月には「新年会」を開催。年の初めにMiro上でのオンライン書き初め大会や、「昨年の振り返り&今年やりたいこと」を共有するワークなどを実施しました。

キャプチャ:Miroのボード。

「今年の抱負」というお題で、Miroのペンツールを使ったオンライン書き初め大会を実施。

年度末お疲れ様会(6月)

人事年度の終わりに当たる6月には、1年のねぎらいと振り返りを目的として「年度末お疲れ様会」を開催。1年を振り返りつつ、親睦を深めるさまざまなレクリエーションやワークを行いました。

キャプチャ:Miroのボード。

リモートでお互いの働いている様子が見えづらかった1年間。それぞれのメンバーにとってどんな1年だったかをグラフにして共有する「Emotional Map」というワークを企画しました。

企画のポイント

これらのイベントがチームメンバーの交流の場として機能するために、企画・実施する上で意識したポイントをご紹介します。

参加者全員がコミュニケーションを取れるように設計する

一方的に発表者の話を聞くだけという状態になってしまうと、メンバー間での交流はできません。なるべく双方向のコミュニケーションが生まれるように企画を設計しました。
例えば、トークタイムではブレイクアウトルームを使って話しやすい人数に分けたり、会話以外にもテキストやスタンプ、投票機能など、ツールを活用したコミュニケーションの方法を取り入れたりしました。

キャプチャ:Miroのボード。

発表中のシートに対して、絵文字を使って自由にリアクションしている様子。

オンラインだからこそできることを考える

オンラインでは、オフラインのイベントと全く同じ体験を提供することはできません。しかし、逆にオンラインでしかできないこともあります。オフラインのイベントの置き換えとして考えるのではなく、オンラインだからこそできることは何か、を考えながら企画を設計しました。

例えばMiro上でワークをすればそれ自体が形として残り、参加できなかった人も後から参照することができるコンテンツになります。他にも、移動がないためオフラインより気軽に参加できること、ツールを活用した企画を立てやすいこともオンラインならではのメリットです。

たのしい雰囲気をつくる

参加するメンバーにイベント自体を「たのしい」と思ってもらうことが、メンバーに積極的な交流をしてもらうためには重要です。スライドやロゴなど、イベントで使うツールのトンマナが統一されていると、イベントらしさが出て参加者のテンションも上がります。用意したバーチャル背景をみんなで使えば、チームとしての一体感も生まれます。

キャプチャ:Microsoft Teamsの投稿、Miroのボード、Zoomのビデオ通話画面。

各イベントのテーマに合わせたワークシートや背景画像を用意。参加者のイベント体験は告知段階から始まっているので、告知文もたのしいイベントになりそうな雰囲気を感じさせる文章にしています。

イベントを実際にやってみて

これらのイベントを行ったところ、UXD グループでは次のような効果がありました。

メンバーが打ち解け、交流しやすい空気感に

イベントを通してメンバー同士が打ち解けることで、チャットでの雑談が活発になったり相談しやすくなったりなど、オンラインでもメンバーが気軽に交流できる空気感が生まれました。

スキルや興味関心がより活かせるように

お互いが抱えている課題感や目標を共有することで、同じ課題をもつメンバー同士が勉強会を企画したり、本人の目標にマッチしたプロジェクトに参加しやすくなったり、という効果もありました。

若手メンバーのチャレンジ機会に

これらのイベントは、社歴の短いメンバーが中心となって企画から運営まで行いました。若手がチャレンジする場としても、企画の立て方や進行の仕方などを学ぶ良い機会となりました。

おわりに

コンセントでは世の中の動きやメンバー個々人の働き方に合わせて、日々試行錯誤しながらさまざまな社内コミュニケーション活動を続けています。みなさんも企画のポイントを参考に、ぜひオンラインチームビルディングを実践してみてください。

[ 執筆者 ]

コンセントは、企業と伴走し活動を支えるデザイン会社です。
事業開発やコーポレートコミュニケーション支援、クリエイティブ開発を、戦略から実行まで一貫してお手伝いします。

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