エレファントハウス   映画「#ミトヤマネ」ウェブプロモーション支援・クリエイティブ制作

コンセントで行った施策をまとめたメインビジュアル。

画像生成AIツールを活用し、
現実と虚構が入り混じる世界観を表現

映画「#ミトヤマネ」の配給を担当した株式会社エレファントハウス様(以下、エレファントハウス)と共に、画像生成AIを活用したメインビジュアル開発や、SNSを中心としたウェブプロモーションの全体計画からSNS運用、ティザー動画制作をコンセントが担当しました。

  • 映像
  • VI・CI
  • 広報ツール
  • デジタルマーケティング支援
  • クリエイティブ開発

[ プロジェクトのポイント ]

  • 画像生成AIツールを活用したクリエイティブ制作
  • インフルエンサー「ミト」を具現化したSNSプロモーション施策
  • ティザービジュアル・動画制作からSNS運用まで幅広く支援

プロジェクトの背景

2023年8月25日全国公開の映画「#ミトヤマネ」は、玉城ティナ主演、宮崎⼤祐監督による、SNS社会の光と影を描いたジャパニーズ・ノワールです。映画のプロモーションに当たり、映画情報解禁までの期間で話題づくりのプラットフォームを構築する必要がありました。主演発表前などのため公開できる情報が限られる中で、インフルエンサーを題材にした本作の世界観とつながるSNS施策を実行しました。

映画「#ミトヤマネ」公式ホームページ

問題解決までのアプローチ

まず、映画公開までのプロモーションの全体像を描き、段階的な情報解禁に合わせた企画やSNS投稿内容を検討しました。映画の情報解禁までの初期段階では、謎の美人インフルエンサーの個人インスタグラムアカウントを立ち上げ、主人公ミトの私生活を想起させる投稿で話題づくりを行いました。情報解禁後は映画公式のX(旧Twitter)アカウントも立ち上げ、先行して立ち上げたインスタグラムアカウントは現実と映画の境界を曖昧にした世界観を維持しつつ運営することで、フォロワーを中心としたターゲット層に対して映画とミトヤマネへの興味喚起を増幅させました。

ミトヤマネの私生活を投稿するインスタグラムアカウントの様子

ミトヤマネの私生活を投稿するインスタグラムアカウント、ペットのマイクロブタを中心にインスタグラムリールなどで展開。

ティザービジュアルでは、「ディープフェイクアプリ」によって世界の至る所にミトが増殖するという劇中の設定に合わせて、カメラアプリ「SNOW(スノー)」のAIアバター機能を使い、劇中シーンや撮影舞台裏写真からキャラクターの顔を学習させ、AIがつくり出した“存在しない”ミトヤマネを表現しました。ティザービジュアルに合わせて、タイトルロゴと「世界がみんなミトになる」というキャッチコピーも制作し、雑誌の表紙をイメージしたレイアウトでファッションアイコンであるミトが世の中に拡散されていく未来の想起を狙いました。

ティザービジュアル。カメラアプリ「SNOW(スノー)」のAIアバター機能で作成されたミトヤマネの顔が並んでいる。

カメラアプリ「SNOW(スノー)」のAIアバター機能を使い、制作したティザービジュアル

さらにプロモーション施策では、株式会社ウィゴー様(以下、WEGO)が、編集者・アーティストとして活躍している米原康正氏(+DA.YO.NE)を顧問に迎えて展開しているプロジェクト「WEGO 放課後アート部」とのコラボレーション企画として「SNSの光と影」をテーマにSNSアートコンテストを開催しました。

コンテストの審査員には米原氏に加え、主演の玉城ティナ氏、監督の宮崎大祐氏、さらにイラストレーターとして影響力のあるgata氏、might氏、夏目らん氏の3名のアーティストも参加し、コンテストの幕開けとしてアーティスト3名の視点から「#ミトヤマネ」の世界観を表現した 作品をSNS上で発表してもらいました。コンテストには250作品もの応募が集まり、SNS上での認知拡大につながりました。受賞作品は、WEGOにて展覧会の開催、および商品化したアイテム販売を行いました。

〈WEGO 放課後アート部〉

公開直前には、宮崎大祐監督はじめ、玉城ティナ氏、稲葉友氏、valknee氏の4名が登場するスペシャルイベントをor MIYASHITA PARKで開催し、「世界がみんなミトになる」を具現化するリアルイベントとして、現実のSNSでもミトが増殖する話題づくりを狙いました。

ミトヤマネのお面をつけた観客がステージを囲んでいる

ミトヤマネのお面をつけ、映画の世界観に触れたイベント参加者の様子。

クリエイティブのポイント

全ての施策において、映画の世界観を重視し、現実と映画の世界が入り交じるプロモーションを実施しました。キャラクター紹介のティザー動画においても、主人公ミトのSNSでのインフルエンサー活動を覗き見しているような構成としました。

メインビジュアルは、SNOWのAIアバター機能で生成したビジュアルに加えて、背景には画像生成モデル「Stable Diffusion」を活用し、ミトが増殖していく様子を描きました。

メインビジュアル

最終的なメインビジュアル

Stable Diffusionによる複数の同じ顔の人物があふれるイメージの作成では、追加学習によって好みの画像を出力するツールである「LoRA」や、ポーズ指定ができる機能の「ControlNet」を活用し、うまく表現された特徴を固定して、何度も画像生成を繰り返しました。時には、街に出かけ全天球カメラで撮影した人混みをイメージに取り込み、意図的なカオスによって予定調和を崩す作業を重ねました。画像生成AIツールを活用したビジュアル制作は、「AIがつくり、人間が選ぶ」という単純作業ではなく、カメラレンズを通して狙った瞬間を収める撮影のように、デザイナーによる反復的な判断と意図的な表現で生み出されました。

SNOWで生成したAIアバターのサンプルとStable Diffusionで生成したサンプルが複数並んでいる。

SNOWで生成したAIアバターのサンプル(左)とStable Diffusionで生成したサンプル(右)

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 株式会社エレファントハウス 様
URL https://mitoyamane.jp/
公開日/発行日 2023/08/25

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