i-PRO   組織の土台をつくる短期実践型UXデザイン研修

メインビジュアル:参加者が付箋を用いてワークショップをしている様子。

UXデザインの基礎知識をそろえ、組織導入への土台とする

センシング事業を展開するグローバルメーカーのi-PRO株式会社様(以下、i-PRO)に、UXデザインの基礎知識をそろえ、実務に生かせるようにすることを目的とした1日研修を実施しました。
製品開発に関わるエンジニアメンバーを対象に、体系的な基礎知識のインプットと、実務反映を意識したプログラム設計により、チーム内でUXデザインについての共通認識をつくる研修となりました。

  • トレーニング・研修
  • 事業開発支援
  • デザイン思考組織化支援
  • デジタルプロダクト開発支援

[ プロジェクトのポイント ]

  • UXデザインの理解レベルがバラバラな参加者に向けた研修内容
  • 体系的な座学とワークショップ形式による実践を組み合わせたプログラム設計
  • 参加者が実際に携わる製品を題材にしたワークを実施

プロジェクトの背景

i-PROは、画像センシング事業を軸に、AI搭載セキュリティカメラや医療・産業用カメラなどを開発するグローバルメーカーです。今後のシェア拡大に向けて、製品のUX向上が課題となっていました。
しかし、要件定義や仕様を検討するエンジニアメンバーはUXデザインの体系的な知識をもっているわけではなく、人によって知識レベルに差がある状況でした。そのため、UXデザインについての基礎的な知識を習得するための研修をコンセントで支援しました。

問題解決までのアプローチ

研修内容の検討にあたって、以下の2点をゴールとして設定しました。

  1. 1.参加者間でのUXデザインの基礎的な知識が統一され、共通言語化できていること
  2. 2.日常業務でUXデザインプロセスを取り入れる必要性が実感できること

研修全体の流れは午前と午後の二部制とし、製品開発に関わるエンジニアメンバーを中心に、約40名が参加しました。
ゴールを達成するために、午前の部では基礎的な知識の共通理解を目指し、座学を中心にUXデザインの体系的なプロセスを講義しました。そして午後の部では、日常業務にUXデザインプロセスを取り入れていくために、参加者が普段から携わっている製品を題材に、カスタマージャーニーマップ作成のワークショップを実施しました。

当日のアジェンダ。

当日のタイムスケジュール

UXデザインプロセスの体系的な研修

座学では、「UXデザインとはそもそも何なのか」について事例を交えながら解説し、エンジニアがUXデザインの知識を得るメリットや業務への活用方法などを踏まえて、知識の獲得と活用イメージの醸成ができる内容にしました。

UXデザインのプロセス(ユーザー調査・分析の方法)を解説した資料。

そもそもUXデザインとは何かについて共通認識をもてるよう、基本的な解説から実施。

UXデザインのフロー(調査・分析、コンセプトデザイン、プロトタイプ、評価を繰り返す)を解説した資料。

カスタマージャーニーマップ作成ワークショップ

ワークショップでは、半日という短い時間で学びの効果を最大化するため、開催当日までに実際の製品を対象にしたチームを組んで、事前課題として仮説ペルソナを作成してもらいました。
チーム内でのユーザーのイメージがずれているとカスタマージャーニーマップの作成がスムーズに進みません。仮説ペルソナを事前に検討したことで、時間内で質の高い課題定義と解決策の検討ができました。

事前課題で使用したペルソナのワークシート

カスタマージャーニーマップをもとに製品の課題を抽出し、解決アイデアを検討するところまで実施することで、UXデザインのプロセスを通じて得られるアイデアの有用性を実感できる内容になりました。

参加者が机を囲んで話し合っている様子。

ワークショップの様子。事前検討した仮説ペルソナを他チームに共有することで、ペルソナの具体性をチェックした。

作成されたカスタマージャーニーマップ

参加者の声(アンケートより抜粋)

  • 具体的にペルソナを想定することにより、顧客の満足度を高めるアイデアを出せることを学んだ。
  • 普段、技術的な課題を立て、技術的な解決を図ることを第一に考えていることに気付いた。人の感情や思考にも焦点を当てることで、必ずしも技術的な課題や解決策が最適とは限らないことに気付けたのは大きな学びだった。
  • カスタマージャーニーマップを作成することで、今までは一部のフェーズでしか困りごとを想定できていなかったことが実感できた。

さらに、研修をきっかけに、以下のような実務的な課題が表出しました。

  • お客様と技術メンバーの接点が希薄である
  • 開発スケジュールの都合上プロトタイプを取り入れるのが難しい

実務にひも付けて具体的な顧客像を対象としたことで、研修をただの「研修」で終わらせないことにつながりました。

担当者様の声

研修終了後、担当者さまから以下のような声をいただきました。

私たちi-PROは2019年10月にパナソニック株式会社から独立し、安心・安全な社会を実現するために、画像センシング事業を展開しています。事業が急成長する中でお客様が求める理想的な製品・サービスをグローバルに提供していくには、個々の考えや行動への依存から脱却する必要があり、今回開発チーム全体が参加して「UXデザインの考え方」を身に付ける研修を実施しました。研修の内容は非常に実践的で、期待以上に顧客視点による革新的なアイデアが浮かび上がり、それをわれわれの製品・サービスにも反映可能なスキームで検討することができました。現在、社内ではUX開発プロセスの導入も検討しており、引き続きコンセントさんにも参画いただきながらより良い製品・サービスをお客様に提供できるようにしていきます。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 i-PRO株式会社 様

お仕事のご相談やお見積もり、ご不明な点など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
ページの先頭に戻る