
サイトの課題を俯瞰で捉え
あるべき姿を実現していく
ロート製薬株式会社様(以下、ロート製薬)のコーポレートサイトのリニューアルを支援しました。サイトの現状調査やユーザーセグメントの整理などを行うことで、サイトとして目指す姿を明らかにしていきました。UIデザイン、実装、および新規コンテンツの制作も担当しました。
- ウェブサイト・サービス
- メディア・コンテンツ開発
- クリエイティブ開発
[ プロジェクトのポイント ]
- 多角的な視点による現状調査を通じて、サイトの根本課題を抽出
- 継続的に高品質なサイト運営を行うためのガイドライン作成
- 企業の「らしさ」を、社員一人ひとりを通じて伝えるコンテンツの新設
プロジェクトの背景
オンラインコミュニケーションが一般化した現在、ウェブサイトは生活者と企業の接点として重要なチャネルです。ロート製薬でもお客様との接点を商品だけにとどめるのではなく、コーポレートサイトを訪問された際には、企業として大切にしている考えや「らしさ」を正しく伝えたい意向がありました。
また、ロート製薬は、目薬などの一般用医薬品やスキンケア製品の開発、製造、販売が特に知られていますが、再生医療分野、医療用眼科、機能性食品の開発、農場やレストランの運営なども展開しています。しかし、サイトでは幅広い事業内容を十分に表現できていないという課題意識がありました。
問題解決までのアプローチ
サイトの全体像を把握し、解決すべき課題を洗い出すための調査からプロジェクトを開始しました。全ページに掲載されている情報を棚卸しし、アクセスログで利用状況を確認。UX/UIの専門家によるユーザビリティ評価を行い、またサイト運営担当者へのヒアリングを通じて運営オペレーションの現状も把握しました。
その結果、「サイトのコアターゲットが定まっていない」「そのためコンテンツ編集や動線設計の方針を欠き、誰に向けて何を伝えたい情報なのかがわかりづらい」という根本的な課題が浮き上がりました。そこで、サイトを訪れるユーザーを分類し、ユーザーの「サイト訪問時の期待」「必要な体験」と、企業としての「促したい体験」を整理。議論を通じて、サイトが特に重視するユーザーセグメント=コアターゲットを特定し、コミュニケーション方針を定めていきました。

ユーザー分類を通じて、ロート製薬の「伝えたいこと」は誰にどのように受け取ってほしいのか、ターゲットやメッセージを整理していった。
ユーザーを俯瞰的に捉えることで、どのような属性のユーザーでも知りたい情報に迷わずたどり着けることはもちろん、ロート製薬の活動に関する新たな発見や納得感が得られる情報設計が可能になりました。
また、プロジェクトで定めた方針は「コンテンツ運用ガイドライン」としてドキュメント化し、リニューアル後も方針を見失うことなく、高品質なサイト運営を継続的に行えるようにしています。

コンテンツ運用ガイドラインの構成。10ページ程度のコンパクトな構成なので参照しやすい。
クリエイティブのポイント
リニューアルの目的のひとつに、「ロート製薬をよく知らないが興味がある」状態のユーザーに、発見・納得・理解・共感を促すことを掲げました。そのための新設コンテンツが「Well-being Story」です。
社員一人ひとりが「健康」の価値を軸に、強い意志をもって社会課題に向き合っていることは、ロート製薬の大きな特長です。そこで社員自身の語りを切り口に、ロート製薬の意志と社会にもたらす価値をひもとくコンテンツとして企画しました。

Well-being Storyの一覧ページ。生産、人事、経営など、さまざまな企業活動に関わる社員それぞれの思いが語られる。
UIデザインにおいては、ロート製薬の一人ひとりの心身の健康を支え、社会の未来に貢献することを目指し、2030年に向けたグループ総合経営ビジョンとして掲げられた「Connect for Well-being」をもとに、ポジティブなつながりや未来を目指す姿勢を表現しています。
また、目薬が代表的な製品のひとつであることから、目に優しいウェブサイトを目指しました。落ち着いたカラーコントラストの採用、画面の余白と情報量のメリハリを意識したページレイアウトなどで実現しています。

トップページ。ビジョンに関するメッセージや、「ロート製薬のいま」が伝わるコンテンツをページ上部に集約している。
[ プロジェクト概要 ]
クライアント名 | ロート製薬株式会社 様 |
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公開日/発行日 | 2023/03/15 |
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